2007年は、日産GT-RやスバルインプレッサSTI、IS Fなど国産スポーツカーの当たり年。そこでR34GT-RやNSXなども含めて、現時点で国内最強と思われるスポーツカー8台を富士スピードウェイに召集。全日本ジムカーナチャンピオンに13度も輝き、また現役のスーパーGTドライバーでもある山野哲也氏にその実力を試してもらった。共通のテスト項目は富士スピードウェイ・ドリフトコースのラップタイム、および0~100m加速。果たして結果は?
1.NEW STI vs OLD STI
勝負のため!WRC(世界ラリー選手権)に勝つため
ボディをセダンからショートオーバーハング化した
ハッチバックへと変えた3代目のインプレッサSTI
カルトカーと呼ばれた旧型としっとりと大人の
車へと変貌した新型。走りのテイストはどう変わる?
 
最強世代
IMPREZA WRX STI
スバル インプレッサWRX STI(旧型)
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LAPTIME
●1ラップタイム:38.504秒
●0~100m加速:
  102.44㎞/h/5.473秒
インプレッション
 先代インプレッサWRX STIは2000年にデビュー。STIチューンドエンジンは最高出力280a、最大トルク43.0kg-m(最終モデル)を発生、専用クロスレシオ6MTや倒立サス、ブレンボ製ブレーキなどこだわりの装備が充実する。街乗りでは低速域でもかなりパワフル。車重は1390㎏と、新型STIよりも80㎏も軽く、発進加速時もコ-ナリング時も新型よりも圧倒的に軽快感がある。60km/h巡航時は4速で2500rpmだが、アクセルをぐっと踏み足せばシフトダウンをしなくても力強く加速していく。

最新モデル
IMPREZA WRX STI
スバル インプレッサWRX STI(現行)
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LAPTIME
●1ラップタイム:37.947秒
●0~100m加速:
  100.44㎞/h/5.439秒
インプレッション
 3世代目のインプレッサSTIは、ハッチバック化、ホイールベースやトレッドを拡大、エンジンのパワーアップも図るなど、徹底的に走りを磨いた。しかし街乗りでの低速走行時は先代よりもかなり穏やかな印象が強い。乗り心地が良く普段乗りも苦にならない。また居住性が向上し、リアシートもかなり快適になった。車両特性を変えられるSIドライブでインテリジェントモードに変更すれば、メーターパネルに変速を促すサインが表示され、これによりゲーム感覚で燃費向上ドライブも楽しめるのもポイント。
2.4WD vs FR
搭載されるRB、VQエンジンは共に名機と呼ばれ
チューニングパーツや技術も充実しイジる楽しさが味わえる
GT-Rは直6ターボ+4WD、ZはV6+FRと
エンジン種類も駆動方式も違うこの2台。完成された
R34に進化中のZ33はどこまで迫れるのか
 
最強世代
SKYLINE GT-R
日産 スカイラインR34GT-R V・spec
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LAPTIME
●1ラップタイム:36.176秒
●0~100m加速:
  105.50㎞/h/5.500秒
インプレッション
 R32型から続く第2世代GT-R最終モデルであり、1969年の初代から受け継がれる伝統のネーミング「スカイラインGT-R」としても最後のモデルとなったのがこのR34型だ。街乗りでは名機とも呼ばれる直6ツインターボエンジンRB26DETT独特のエンジン音がたまらない。60km/h巡航時のエンジン回転数は、2速で4000rpm、3速で3000rpm、4速で2500rpm。このエンジン、4000rpmで40.0kg-mという最大トルクを発生するため、街中走行などの低速域でも力強い走りが楽しめるというところも魅力だ。

最新モデル
FAIRLADY Z
日産 フェアレディZ Version NISMO
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LAPTIME
●1ラップタイム:36.328秒
●0~100m加速:
  99.50㎞/h/6.062秒
インプレッション
 フェアレディZをベースにニスモがチューンを施したスペシャルモデル。エアロダイナミクスに優れるボディを採用するが、当然街中ではその効果を体感することはできない。しかし長いノーズや大型リアスポイラー、ディフューザー効果のあるリアバンパーはノーマルモデルとは明らかに異なる存在感を放つ。また専用の足回りは硬すぎず、むしろZの走りにしゃきっとした印象を与えている。交差点のような低速のコーナリングも楽しめる。60km/h時の回転数は4速で2200rpmと低く静粛性もかなり高い。
 
Tester/山野哲也 Report/上田泰久、石川茂幸 Photo/尾形和美、篠原晃一
車両協力/R34GT-R ベルテックスインターナショナル
※この記事は、カーセンサー関東版24号(2007年12月6日発売)の特集をWEB用に再構成したものです