CES 2015で見つけた車の未来がSFすぎる! 「来いッ! ジャイアントロボ!!」が現実になるかも
カテゴリー: クルマ
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2015/01/16
子供のころに憧れた“21世紀”がいよいよ現実に!?
世界最大級の家電見本市であるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショーの略でセスと呼ぶ)。そこで車関係の面白い技術発表があったので、いくつかまとめてみた。
例えば、「来いッ!ジャイアントロボ!!」なんてノリで、腕時計で車を呼び出せることが現実になりそう。もはやSFやアニメの話ではない。それは、かつて多くの人が想像した“21世紀”だ。そんな未来のカーライフを紹介しよう。
未来1:スマホ歩きしている“ちょっと気をつけるべき歩行者”まで認識する
まず、「なぜ家電見本市で車?」と思われる方もいるかもしれないが、最近ではエレクトロニクスと車は切っても切り離せない関係になっている。今の車はコンピューターを積んで頭脳としているが、「安全・安心」に関する技術の進化によってコンピューターに求める「仕事」が急激に増えた。いくつかの頭脳で役割分担していたのをひとつに統合する流れもあり、より賢い頭脳が求められているのだ。
そんな背景もあり、今年のCESではプロセッサーメーカーのNVIDIA(エヌビディア)が「Tegra X1」という次世代チップ(モバイルスーパーチップというらしい)を発表。なんとGPU 256コア/CPU 8コアで浮動小数点演算を1秒間に1兆回実行するという……。ピンとこないが、車でいえばV12気筒ターボで1200馬力? レブリミットは1万回転? とにかくスーパーコンピューターの領域らしい。こいつを搭載した自動車の製品「NVIDIA DRIVE」シリーズが発表されたのだ。
賢い頭脳の車がどうなるのか? NVIDIA製プロセッサーを積むアウディ A7 自動運転コンセプトカーはCESの開催に合わせ、シリコンバレーのスタンフォードから会場のラスベガスまで実際に公道を走行した。いきなり場外乱闘のような気もするが、自動運転の実用化がヒタヒタと足音、ならぬ走行音をたてて近づいている感じだ。
自動運転システムでは当然「歩行者」を認識し安全を確保しながら走行するのだが、「Terga X1」を使ったシステムの場合、単に歩行者というだけでなく、「スマホ歩きしている歩行者」という認識もできるようになるという。より危険な対象を事前に察知できるわけだ。なるほど、未来の安全装備はそこまで細かい判断処理ができるようになるのか。
未来2:勝手に駐車スペースに止まってタイミングよく迎えに来てくれる
自動運転で公道を自由自在に移動する。それよりも先に実用化されそうなのがBMWの「360° 衝突回避システムおよび全自動パーキング・システム」だ。立体駐車場でi3を降りると、i3が空いている駐車スペースを見つけ、勝手に止まり、エンジン停止するというもの。しかも、オーナーが帰ってくるのを見計らってエンジン始動。自動で迎えに来てくれるというのだ。
つまり、オーナーは手首のスマートウオッチで指示するだけになる。まさに「来いッ! ジャイアントロボ!!」状態。
未来3:自動走行車で超ラグジュアリーな時間を過ごせる
CES 2015の注目トピックスのひとつは自動運転だった。メルセデス・ベンツは「F015 ラグジュアリー・イン・モーション」というコンセプトカーを発表。これは「自動運転で走るのであれば、車の設計を根本的に見直すことになる」という提案そのものだった。
移動中にドライバーはステアリングにしがみつくのでなく、対面式シートでゆっくりくつろげるようにしている。走るリビングルーム自体は目新しいアイデアではないものの、これこそ「寝ているうちに目的地に着いた」と言える仕様だ。しかもこの車、歩行者への配慮もすばらしい。レーザーで横断歩道を投影する機能まで付いているのだ。良く起こりがちな「渡るの? 先行っていいの?? あ、渡るの???」といった譲り合い精神の行き違いもなくなりそうだ。
今回発表されたテクノロジーは、いずれ実用化され市販車に導入されるだろう。今はコンセプトの段階なのかもしれないが、車の技術は日進月歩だ。私たちが思い描く「車の未来」が来るのは意外に、もうすぐなのかもしれない。