【オンリーワンを探せ】屋根なし!ドアなし!! 初代バモスは超個性派トラック
2014/05/12
原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車を紹介するこの企画。今回、2014年5月7日に発見したのは「ホンダ バモス」です。現行型はデビューから15年目を迎える超ロングセラーですが、ご紹介するものは形式的には“先代”に当たる初代バモス。とはいえ現行型と初代のつながりはほとんどなく、事実29年間のブランクがあります。
現行型とはまったくの別物!? 初代バモスは「異質」のオープントラック
初代バモスがデビューしたのは1970年のこと。当時、人気だったホンダの軽トラック、TN360のコンポーネンツを流用して生まれた車で、3年間しか販売されませんでした。
360ccの空冷直列2気筒エンジンを搭載し、しなやかな足回りが特徴です。ドアと屋根はなく、幌が“かろうじて”用意されています。ボディタイプは2人乗り、4人乗り、そして荷台にも幌がかけられる「フルホロ」がありました。「バモス」とはスペイン語で「レッツゴー!」という意味なのですが、初代バモスを眺めていると思わず納得。 「ジャンプイン・ジャンプアウト」というコンセプトどおりの車です。
当時はレジャーカーブームでしたが、ホンダも思い切った車を発売したものです。商用車としての需要も見込んでいたといわれていますが、それを差し引いても70年代の日本は意外とファンキーだったようです(笑)。
初代バモスの月産目標は2000台でしたが、3年間で生産されたのは2500台強。本当によくぞ今まで廃車されず残っていたものです。
当該中古車は1970年式ですから、いわゆるデビューモデルです。写真を見るかぎり内外装はレストアされたようで、綺麗な状態を保っています。誰が乗っても、どんな場所を走っても、その“異質”な雰囲気に注目の的でしょう。
さすがに高速道路でのクルージングはキツそうですが、それ以外は個性的でワクワクさせてくれる移動手段だと思います。街中で乗ってもカッコイイですし、旅行地をのんびり走るのも素敵です。
日本車の没個性が指摘されることもありますが、中古車市場を見渡してみると実に色んな車があるものです。
Text/古賀貴司(自動車王国)
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
- 西川淳の「SUV嫌いに効くクスリをください」 ランボルギーニ ウルスの巻
- 先代BMW 3シリーズ(F30型)を買うなら、総額150万円以下が狙い目だ!
- 【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス│”新時代の車”を堪能できるラグジュアリーセダンの最高峰!
- 【試乗】新型 アウディ A4 アバント│実用性の高いアバントボディがクアトロらしい俊敏な走りとマッチし、絶妙にバランスがとれた逸品
- 【名車への道】’14 BMW i8
- 本場ドイツの名門レース「DTM」が、再び注目を集めるワケ!【EDGE MOTORSPORTS】
- 新しいこだわりが凝縮されている、プジョー流PHEV 3008 ハイブリッド4【Car as Art !】
- 西川淳の「SUV嫌いに効くクスリをください」 ボルボ XC90 リチャージの巻
- 元教習指導員オススメ! 総額100万円以内で買える“脱ペーパードライバー”にぴったりなモデル【SUV編】
- 絶版クラシックモデルが今でも現役、オーバークオリティで時代を先導するセダンの最高峰 メルセデス・ベンツ Sクラス【Back to Sedan】