【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、「登録済み未使用車」に注目する
カテゴリー: クルマ
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2014/04/15
ほとんど新車みたいなものなのに約70万円も安いなら、狙わない理由がありません!
人気のパッケージオプション付きでも十分お手頃
お買い得な「登録済み未使用車」というと軽自動車の専売特許のようなイメージがなくもないが、輸入車にも結構な数が存在している。
本稿執筆時点でカーセンサーnetに掲載されている輸入車の登録済み未使用車は全416台。もっとも多いのがM・ベンツ Bクラスの33台で、次点に同メルセデスのAクラスが29台。第3位にはM・ベンツ Cクラスステーションワゴンとボルボ S60が24台で並んでいる。
それら登録済み未使用車は買いか否か? 答えはケース・バイ・ケースではあるのだが、以下の条件を満たしていれば「買い!」と判断して良いだろう。
まず第一に、当たり前だが「支払総額で見て新車よりもかなり安い」ということ。例えばM・ベンツ A180の場合、現在の新車価格は消費税込み292万円。そこに超定番のパッケージオプションである「バリューパッケージ」だけを加えてもプラス20万円となり、諸費用を合わせた支払総額は350万円前後になるだろうか。
それに対して、同じA180の登録済み未使用車では「バリューパッケージのほかに人気のナイトパッケージも付いていて、支払総額280万円前後」というのが比較的多いパターン。このぐらいの価格差があれば、「まっさらの新車ではない」という精神的な負い目(?)や、新車保証期間が半年ほど短くなる場合が多いという登録済み未使用車の欠点をカバーして、さらにお釣りがくるはずだ。
逆に、支払総額の差にさほどのインパクトがない場合は、多少割高だったとしても新車を買ったほうが満足できるかもしれない。
ボディカラーと装備にも(ある程度)こだわるべき
そして第二に、「ボディカラーや装備類が自分の好みからあまりにもかけ離れていないこと」というポイントがある。
登録済み未使用車といってもあくまで中古車の一種であるゆえ、新車のようにボディ色や装備類を事細かにチョイスすることはできない。基本的には「つべこべ言わずにご縁があったものを買う」というスタイルでいくべきだ。とはいえ、なまじコンディションがほぼ新車同様であるだけに、多少は新車的にアレコレ選びたい気持ちになってしまうのが人情というもの。
その際、ある程度の好みの違いは潔くあきらめるべきなのだが、あまりにも好みとかけ離れた買い物をしてしまうと(例えばボディ色は白か黒を考えていたのだが、仕方なくド渋いワインレッドを買った……とか)、結局は金額差による満足感など軽く吹き飛ばしてしまうほどの後悔を覚える場合もある。
通常の中古車購入と違い登録済み未使用車の場合は、ある程度はボディカラー等も重視したほうがいいだろう。
とはいえ、下記物件リンクで紹介する登録済み未使用車の数々は、カーセンサーnetの中でも掲載台数の多い上位7傑に絞っているので、ボディカラーやパッケージオプションなどについても取捨選択はそこそこ可能なはず。ぜひ、あなたの趣味に近いおトクな1台を探しだしてみてほしい。
ということで今回の伊達セレクションはずばり「輸入車の登録済み未使用車」だ!
本稿執筆時点で29台の登録済み未使用車が掲載されていたM・ベンツAクラス。支払総額はA180が約280万円、同スポーツが約300万円といったところ
こちらも24台と結構な数が掲載されていたM・ベンツCクラス ステーションワゴン。グレードにもよるが、支払総額はおおむね450万円前後
VWザ・ビートルは18台の登録済み未使用車が。ターボだと支払総額350万円強だが、NAモデルであれば総額250万円付近で狙うことが可能だ
【伊達軍曹 Sergeant DATE】東京都杉並区出身の輸入中古車研究家。外資系消費財メーカー本社勤務の後、出版業界に。現在は「輸入中古車は、その価格にかかわらず素晴しい!」との見方を核とする輸入中古車研究家として各誌で活躍。雑誌「カーセンサーEDGE」では「中古車相場 威力偵察隊」を連載中