フォルクスワーゲン ザ・ビートルをクローズアップ!【前編】
2017/03/20
この車に乗るなら……という視点で人気車が持つ魅力に注目する本誌連載。今回はフォルクスワーゲン ザ・ビートルをクローズアップ!
今も昔も変わらない、永遠の愛車候補
ザ・ビートルを借り出してドライブした。ニュービートルの中古車でもよかったのだが、とにかくビートルに乗りたかった。1998年(日本導入は翌年)のニュービートル発売から現在まで、ビートルは常に愛車候補であり続け、今もそうだ。ファニールックス、十分な動力性能、高い実用性と、まるで現実には存在しない(!?)魅力的な優等生のようじゃないか!
ただし一度も買ったことはない。毎回次点に甘んじる。好きなのになぜ次点? きっと自分の中にビートルは「ザ」がついたり「ニュー」が付いたりしながらも、ずーっとあのカタチで売られ続ける(からその気になればいつでも買える)と考えて先送りしているのだろう。
今乗っている車が祖父の世代に存在したか、孫の世代まで存在しているか……とてもそうは思えない。祖父母にも孫にも名前を言えば姿を想像してもらえる世代超越型アイコン的車は、ジープ、ポルシェ、フィアット 500、ミニ、それにビートルくらいだろう。そのこと自体が大きな魅力だ。次こそは! と意気込むが、こうして職権乱用気味にいつでも乗ることができることこそ、毎回次点の真の理由かもしれない。
広い荷室や高めの車高、実用性は抜群
ザ・ビートルは、クラスレス、ジャンルレスな存在であることが魅力だが、形状から分類すると3ドアハッチバック、もしくはクーペだ。3ドアハッチバックやクーペは、4ドアセダンや5ドアハッチバックに比べ、よりパーソナルな、自分だけの車であることを感じさせるのが特徴といえる。その分、実用性はドアの多い車に比べて劣る場合が多いのだが、ザ・ビートルは他の3ドアハッチバック、例えばアウディ TT、ルノー メガーヌRS、ミニ ミニ、クーペでいえばトヨタ 86あたりに比べ、高い実用性を誇る。
丸いルーフは室内高を稼いでいるし、膨らんだデザインのリアまわりは後席に大人2人が座っても窮屈じゃない空間を確保している。トランクも普段は310L、後席を格納すれば905Lと十分。それにミニを除くと3ドア車の多くはロー&ワイドなスタイルのため、乗り込む際に身体を屈める必要があるが、ザ・ビートルは前席、後席ともにサッと乗り降り可能。なんというか、構えることなく、気軽に出かけられるのがいいのだ。
【解説した人】塩見智
1972年、岡山県生まれ。自動車雑誌編集部を経てフリーランスの自動車ライターへ。最近、カーセンサーnetを数十クリックした結果、ディーゼルのボルボ V40を購入。
▼検索条件
フォルクスワーゲン ザ・ビートル(現行型)日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
- 【トヨタ タンクの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
- 【試乗】新型 日産 ノート|市販モデルではプロトタイプのネガ部分が消え、スタビリティの高さが際立った
- 9年連続エンジン・オブ・ザ・イヤー2.0~2.5L部門賞を受賞した「2.5L直列5気筒TFSIエンジン」搭載の狙い目モデル3選
- 【試乗】新型 フォルクスワーゲン T-Cross│「TさいSUV」はハッチバックよりもどこが欲張りか? 実際に乗って考えた
- 掲載率1%未満! 大人気コンパクトカーの2代目日産 ノートを狙うなら、激レアグレードも要チェック!
- 小沢コージが自動車界の勇者・救世主を探すべく「激レア変態車」の取引現場、白金の魔窟を直撃!【カーセンサーニッチ】
- 閑静な住宅街に潜む、跳ね馬と闘牛がいるガレージ【EDGE HOUSE】
- 【名車への道】’14 BMW i8
- アルピナマジック!~大人の車好きがたどり着く、ひとつの極致~【カーセンサーEDGE7月号】
- 本場ドイツの名門レース「DTM」が、再び注目を集めるワケ!【EDGE MOTORSPORTS】