内装も走りも大幅に“質”が向上した5代目のワゴン

ホンダのアコードといえば、1976年の登場以来、一貫して「人と車の調和」をコンセプトに、進化し続けてきたミドルセダンです。今回紹介するのは、そのステーションワゴン版であるアコードツアラー。ワゴンからツアラーという名前に変わり、中身も大きく変わった1台が、早くも半額以下で狙えるようになってきました。

ステーションワゴンとしては5代目となるツアラーは、2008年の12月に登場。「アドバンスト・クオリティ」をキーワードに、あらゆる性能や機能を徹底的に見直し、“質”を大幅に向上させることをテーマに開発されました。
  • ホンダ アコードツアラー 外観(フロント)|おいしい中古車
  • ホンダ アコードツアラー 外観(リア)|おいしい中古車
エクステリアは、ルーフを短くし、リアガラスの傾斜を強め、スポーティなプロポーションを実現。軽快な走りを予感させるデザイン(左・右)
その質の向上が、もっともわかりやすいカタチで表れているのが、インテリアです。インパネは、「パウダースラッシュ製法」による表皮を採用。彫りの深い高密度なシボ模様で、柔らかくしっとりとした触感で質感を高めています。

また、すべてのドアに、内装と同色のドアエンドガーニッシュを配したほか、グローブボックスだけでなく、各収納スペースの内側にも感触のよい仕上げを施すなど、細部まで徹底して質感を追求しています。さらに、そのこだわりは建て付けにまで及び、各部材の隙間を最小化。精度の高さにも反映されています。

ボディは80mmワイド化され、室内幅が拡大。フロントシートのパーソナル感を高めるとともに、肩やひじまわりのゆとりを生んだほか、ワイドなセンターアームレストの採用などで、ひとクラス上の快適性を実現しています。また、ボディのワイド化は、高い走行性能の実現にも寄与しています。

パワートレインは、直4の2.4Lエンジンと、パドルシフトを備えた5ATの組み合わせ。2011年2月のマイナーチェンジで、新たに2Lエンジン+同5ATというモデルも追加されています。

安全面においては、VSA(車両挙動安定化制御システム)と協調して、より車両を安定させる操舵力アシスト機能「モーションアダプティブEPS」を標準装備。サイドカーテンエアバッグシステムなど6つのエアバッグも標準装備とするなど、高い安全性能を誇ります。
  • ホンダ アコードツアラー インパネ|おいしい中古車
  • ホンダ アコードツアラー インテリア|おいしい中古車
  • ホンダ アコードツアラー ラゲージ|おいしい中古車
質にこだわっただけあり、インパネの質感は旧型とは別格(左) 全幅の拡大で、横方向のゆとりもたっぷり(中) リアシートは前に倒すことも可能(右)

登場から3年が経過し、半額以下の中古車も!

さて、そんなアコードツアラーですが、登場から3年以上が経過し、初回車検時の買い替えによる影響か、半額以下の中古車も登場してきました。最安値は、なんと139万円です。

最安値というと、修復歴あり+多走行車というのが定番ですが、この中古車は、走行距離こそ7.9万kmと年式を考えれば多走行気味ですが、修復歴はありません。それでいてこの価格。当時の新車価格が315万円なので、半額どころか、200万円近く安くなっているわけです。

「H」のエンブレムを見れば、すぐにホンダ車だとわかりますが、パッと見輸入車のようなスタイリングをもつアコードツアラー。流通している台数が少ないだけに、必然的に希少性も高くなります。そんなプレミアムワゴン、目ぼしい中古車を見つけたら、その際は急いだほうがよさそうです。
Text/金子剛士