究極のドライビングプレジャーを
追求&実現した高性能スポーツクーペ

<img src="//d2i6c6y1xqgf7t.cloudfront.net/media/buyersguide/21_main.jpg" width="565" height="424" border="0" alt="日産 スカイラインGT-R 第2期モデル|人気車購入ガイド" />

コンセプト
レースシーンで圧倒的な強さを見せた第2期モデル

かつて国内の公認レース49連勝という金字塔を打ち立て、伝説となったスカイラインGT-R。これを第1期とするならば、12年の沈黙を破ってH1年に復活を遂げたR32型以降を第2期と呼ぶことができる。
R32型GT-Rは280馬力の高出力を余すことなく路面に伝える4WDシステム“アテーサE-TS ”を採用し、全日本ツーリングカー選手権シリーズでは29連勝を記録するなど、あまりに強すぎてライバルが次々と撤退する事態となった。
後を継いだR33型は、ベース車が大型化したことや、デザインに間延び感があったことから、前モデルほど人気は出なかった。が、ニュルブルクリンクのラップタイムが8分を切るなど、中身は確実に進化していた。
R34型は第2期の最終モデルで、グラマラスなR33からシャープなデザインに回帰。モデル末期には限定仕様車ニュルなども発売され、人気を集めた。

メカニズム
改良を重ねたエンジンと高性能の4WDシステム

2.6L直列6気筒DOHCツインターボのRB26DETT型は、デビュー当初から自主規制上限の280psを発揮。最終型に至っては、実測でも300psを超えるものが続出していた。
トランスミッションはR32とR33が5MTで、R34はゲトラグ製の6MTを搭載する。
4WDシステムには、センターデフの代わりに油圧多板クラッチを電子制御するアテーサE-TSを採用している。基本は後輪駆動となるが、アクセル開度や操舵角、横Gなどに応じて最適な駆動力を前輪にも分配。路面の摩擦係数を推定してトルク配分を変えるなど、緻密な制御が行われていた。R33からはVスペックに、リアデフをも電子制御するアクティブLSDを追加した、アテーサE-TSプロを採用していた。サスは前後マルチリンク式で、後輪操舵システムHICASも装備。Vスペック系はブレンボ製ブレーキキャリパーを採用する。

エクステリア&インテリア
シャープな印象の2台と一線を画したR33型

直6エンジンを収めるロングノーズのフォルムを共通としながら、3世代でそれぞれ異なるデザインテイストをもっている。
R32は当初から「サーキット最速」を目指していたため、ボディもコンパクトで凝縮感があった。ベースモデルは5ナンバーサイズだったが、GT-Rはブリスターフェンダーを装着してワイド化を実現、ただならぬ雰囲気を醸し出していた。
前モデルでは後席が狭く、ベース車の売れ行きが伸び悩んだことから、R33はボディサイズを拡大。全長4.6mを超えるビッグサイズとなり、精悍さよりも伸びやかさの感じられるデザインとなった。フロントマスクもヘッドランプが後ろ下がりとなり、優しい表情である。
一転して直線基調のデザインを採用したR34は、再びシャープな印象を取り戻した。フロントグリルは専用のものが与えられ、表情からベースモデルとの差別化が図られている。

インプレッション
バランスの高さではやはりR34型に軍配が

短めのホイールベースを採用していたR32型は動きが俊敏。タイトターンの多い日本の峠道でも、ギリギリを狙うライン取りがしやすい。一方、市街地走行速度ではピッチングや突き上げがやや強めに感じられる。
高速コーナーでの懐の深さやスタビリティで、R32の上を行くのがR33だ。大柄なボディと長いホイールベースは、市街地走行時でも安定感が高く、乗り心地に我慢を強いられない。
両者を合わせて洗練させたテイストがR34。ボディ剛性の高さは随一で、サスが硬めの割には乗り心地も悪くない。ステアリングの正確さも抜群だ。
バイヤーズガイド
狙い目グレード
どのモデルに乗るかを決めてから相場を確認
R32型は安全性が向上したH3年8月以降がオススメ。特にH4年式以降は流通量が増加しており、100万円前後の物件も探しやすい。快適な居住空間と安定した走りを求めるならR33型を。マイチェン後のH9年式で相場が高めに感じたら、物件数が多くて価格のこなれたH7年式を見てみよう。R34型は、H11年式のベースグレードなら400万円以内に収められる。
購入時のチェックポイント
サスやブレーキなどの足回りやエンジンに注意
スポーツ走行などで酷使された物件が多く見られるため、可能な限り試乗はしておきたいところ。特に、クラッチやシフトの動作には注意してみよう。また、走行距離が多い物件の場合は、エンジンからの異音や振動、さらにはサスペンションのヘタリ具合なども要チェックのポイントだ。チューニングが施された物件が大半なので、記録簿や整備手帳があると安心かも。
<img src="//d2i6c6y1xqgf7t.cloudfront.net/media/buyersguide/thum-21_01.jpg" width="180" height="123" border="0" alt="日産 スカイラインGT-R R32 フロント|人気車購入ガイド" />
↑低く構えたフォルムは各モデルとも共通。写真はR32で、強く絞り込んだノーズが特徴的だ。傾斜を強めたフロントウインドウにより、躍動感も表現
R33 リア
↑スカイラインの伝統とも言える丸目4 灯式テールランプは、もちろんR32~R34にも採用されている。写真はR33で、大型リアスポイラーが印象的
<img src="//d2i6c6y1xqgf7t.cloudfront.net/media/buyersguide/thum-21_03.jpg" width="180" height="123" border="0" alt="日産 スカイラインGT-R R34 シート|人気車購入ガイド" />
↑R34のコックピット。ホールド性の高いバケットシートを前席に備えたほか、革巻きステアリングなどを標準装備としてスポーティ感を演出している
<img src="//d2i6c6y1xqgf7t.cloudfront.net/media/buyersguide/thum-21_04.jpg" width="180" height="123" border="0" alt="日産 スカイラインGT-R RB26DETT型エンジン|人気車購入ガイド" />
↑改良を重ねることで、3モデル通じて搭載されたRB26DETT型。280ps達成はもちろん、チューニング次第では600psにも達する潜在能力をもつ
<img src="//d2i6c6y1xqgf7t.cloudfront.net/media/buyersguide/thum-21_05.jpg" width="180" height="123" border="0" alt="日産 スカイラインGT-R R33 走行シーン|人気車購入ガイド" />
↑安定感をもちながらも、ボディの大きさを感じさせずキビキビと走るのはR33。乗り味は好みによって選びたい