男の車離れが
リーズナブルな中古車市場に拍車をかける

「男性は力強く、女はしとやかに」なんて観念は、過去の遺物となりつつあります。「草食男子」なんて言葉が出てきているくらいですから。そんな時代、女性が率先してカッコ良く、男が乗らなくなった車に乗ればいいじゃないですか。ファッションとしてでもいいでしょうし、純粋に男をターゲットに作られたワイルドな車に乗れば、新しい世界観が広がるかもしれません。今回はあえて予算を設けず、担当者の独断と偏見でピックアップしてみました。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。


第10位はマセラティ3200GT(絶版)。現在の水準では絶対的に速いわけではありませんが、ジャジャ馬っぷりは天然記念物級です。アクセルを不用意に踏み込むと、直線ですらホイールスピンします(笑)。維持していくのは“それなり”に大変かもしれません。でも、怖じけづくほどトラブルがあるわけでもありません。現在の240万円~450万円という価格は底値のようで、ここからの値落ちはさほど大きくないでしょう。近づきがたいオーラが、アタックしてくる男をふるいにかけるようなもの。


第9位は三菱ランサーエボリューション(旧型)。チャキチャキに速い、日本のお手頃サイボーグです。男性が乗っていると“やる気満々”っぽくなりがちですが、女性が乗れば不思議と「カッコ良い」と見られるでしょう。男の子マシンという雰囲気が漂っているからこそ、女性が乗るとそのギャップにヤラれてしまうんです。女性がファッションで、ボーイズ・ウォッチを身につけるようなものかもしれません。100万円そこそこなので、予算的には新車の軽自動車ほど。


第8位はシボレートレイルブレイザー(現行)。女性=コンパクトカーと思われがちななか、大型SUVを操る女性は、颯爽としているように映ります。友達を乗せて走っても、デート相手を助手席に乗せても絵になります。コンパクトカーが運転しやすいのは事実ですが、大型SUVでも慣れさえすれば意外と誰にでも運転できるものです。雪山、海、バーベキュー、どんなレジャーシーンにもトレイルブレイザーを乗りつける女性…。実にカッコ良いと思います。


第7位はBMW3シリーズクーペ(旧型)。スポーティで高級感もある車です。“キュッ”とした塊感があって、コーナリング中の足回りの動きがナチュラル。車との一体感がスポーティさをもたらしています。BMWというブランド品ではありますが、走る質の高さも伴っています。バリバリ仕事できる女性が、“本物”を知っているような雰囲気が漂います。とても100万円以下から狙える車には見えません。特に女性が乗っていると、その美しいデザインが一層惹き立ちます。


第6位はフォードマスタング(現行)。クラシカルな雰囲気を現代風にリバイバルさせたマスタング。アメリカではフツーサイズですが、日本では思いのほか威風堂々としています。走っている台数が少ないですから、差別化も図れます。ワイルドなオーラを漂わせる車ですが、かつてのアメ車とは違って真面目(?)に作られた車です。女性がファッションでパンクなブーツを履いているような感じで、ワンポイントのアクセサリーのような役割を果たすことでしょう。

Report / 古賀 貴司