実用性バツグンのコンパクトセダン

トヨタのヴィッツをベースにしたセダン、ベルタをご存じでしょうか? 登場したのは2005年の11月で、デビュー当初は大人気、街中でたくさん見かけたものですが、最近では見かける機会も減ってきているように感じます。それが理由かどうかはわかりませんが、中古車市場では狙い目の一台になっています。

プラッツの後継にあたるベルタは、5ナンバーサイズのコンパクトセダンとして誕生しました。全長4300mm、全幅1690mmと、狭い路地などでも扱いやすいサイズが大きな特徴です。最小回転半径も4.6mと、クラストップレベルの取り回しの良さを誇っています。
  • トヨタ ベルタ 外観(フロント)|おいしい中古車
  • トヨタ ベルタ 外観(リア)|おいしい中古車
↑エクステリアは、トヨタのデザインフィロソフィに基づき、伸びやかなキャビンと弓なりのベルトライン、躍動感のある美しいプロポーションを創造した(左右)
それだけ聞くと、その分車内は狭そうに思われるかもしれませんが、実は意外と広いんです。後席のレッグスペースは、前後席間の距離が905mmと1クラス上のセダンに匹敵するゆとりを実現しています。成人男性が座っても、まず狭く感じることはないでしょう。

エンジンは、1Lの直3と、1.3Lの直4の2種類。ミッションはFFがCVTで、4WDモデルが4ATとの組み合わせになっています。気になる燃費は、1LのFFモデルが22.0km/L、1.3LのFFモデルが19.6km/L(どちらも10・15モード燃費)。これほどの低燃費なら、あまりガソリン代を気にしなくても良さそうです。

そのほか、装備の充実も見逃せません。スマートエントリー&スタートシステムを筆頭に、花粉除去モード付きオートエアコンや、除菌効果のあるイオンを放出するプラズマクラスターなど、魅力的な装備がたくさん付いています。
  • トヨタ ベルタ インパネ|おいしい中古車
  • トヨタ ベルタ リアシート|おいしい中古車
  • トヨタ ベルタ 分割可倒|おいしい中古車
↑シルバー加飾の縦型センタークラスターは、先進性を表現(左) リアシートは見た目とは裏腹に、ゆとりたっぷり(中) 6:4分割可倒式で使い勝手も良い(左右)

程度の良さそうな中古車が55.9万円!

そんなベルタですが、冒頭でお伝えしたとおり、中古車市場ではおいしい状況になっています。例えば最安値の55.9万円の中古車。通常もっとも安い中古車は、多走行車か修復歴車というのが定番です。

しかしながら、この中古車は修復歴なしで、走行距離は4.8万km。驚くことにディーラー系販売店で売られているのです。ディーラー系販売店といえば、保証が手厚いなど、安心感の高さが特徴。そのぶん一般の専門店に比べ、多少割高になることが多いのですが、この値段ならメチャメチャお得ってもんです。

ファーストカーとしてはもちろん、奥さまのセカンドカーとしてもオススメしたいベルタ。100万円以下でも十分程度の良い物件が狙えると思いますよ。
Text/金子剛士