第146回メルセデス･ベンツ Aクラス(現行型) 【おいしい中古車】

カテゴリー: クルマ

2010/09/24

■メルセデス・ベンツが誇るプレミアムハッチ

メルセデス･ベンツと言えば、誰もが知る高級車メーカーの代名詞。車に詳しい人なら、そのエントリーモデルがAクラスであることもおわかりでしょうが、このAクラス、ホンダフィットやトヨタヴィッツといった、国産の中古ハッチバックとあまり変わらない価格で売られているんです。

現行型のAクラスが登場したのは、2005年2月のこと。初代から大きく変わったのは居住スペースと質感で、全長は245mmも延長。そのため、後席は初代とは比べものにならないほど広くなり、快適性も大幅にアップしています。

↑旧型に対し大きく変わった印象もなく、エクステリアはキープコンセプト。ただ、シャープなラインを使うなど、スポーティなイメージを印象づけている(左右)

比べものにならないといえば、質感も飛躍的に高くなっています。初代のAクラスがチープだったわけではありませんが、高級と感じるのはあくまで国産ハッチバックと比べた場合でした。他の欧州メーカーのプレミアムハッチと比べると、今ひとつ質感に欠けていたのです。

それが、現行型のAクラスは、他メーカーどころか、メルセデス・ベンツの上のクラスにも負けないほどの質感の高さを手に入れています。そういう意味では、エントリーモデルと軽く見ていると、良い意味で裏切られるでしょう。

その他、パワートレインも変わっていて、初代の基本エンジンは1.6Lと1.9Lでしたが、現行型は100ccずつアップして、1.7Lと2Lになっています。ミッションも5ATからCVTに変わるなど、似ているのはスタイルだけで、もはやまったくの別物と言っていいほどの進化を遂げています。

↑インパネ回りの高級感は別格(左) 後席の居住性が大幅にアップした(中) ラゲージルームは決して広くはないものの、必要十分な容量を確保している(右)

■早くも50万円以下の物件が登場！

さて、そんなAクラスではありますが、早くも100万円以下どころか、50万円以下で販売されている中古車もあるほどです。最安値の中古車は49.8万円のA170(9月22日時点)で、走行距離こそ10万kmオーバーですが、修復歴はなし。ワンオーナーの多走行車なので、これなら意外と安心かもしれません。

また、もう少し予算を上げれば走行距離もぐっと少なくなり、走行5.1万km、修復歴なしのA170が、69万円です。これだと年間1万kmペースですし、この先長く乗ることもできそうです。

このように、Aクラスの中古車は、国産コンパクトの中古とあまり変わらない価格で買うことができます。みなさんならどっちを買いますか？ Aクラスなら、国産コンパクトと買った値段は同じでも、質感の高さやステイタス性など、購入後の満足度が圧倒的に高いと思いますよ。

Text／金子剛士