トヨタ EX-8(1980年大阪国際モーターショー)→ソアラ(1981年)

1980年大阪国際モーターショーに出展されたトヨタのコンセプトカー、EX-8。これが、翌年初代ソアラとして市販化され、たいへんな人気となった。ソアラ市販化の1年前、似たようなコンセプトの車として日産レパードが登場していたが、ソアラはこれを凌駕してしまうことになる。

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コンセプトカー出展当時は印象が薄かったようだ。まさか、この車が市販化されてブレイクするとは、ほとんどの人が思わなかっただろう

ジミめだったEX-8

トヨタ EX-8インパネ| 日刊カーセンサー「スーパーグランツーリスモ」。ソアラのデビュー当時のコピーであるが、40代以上の方なら、いまも鮮明に覚えているのではないだろうか。この初代ソアラの原型が、1980年開催の大阪モーターショーで「EX-8」という名前のコンセプトカーであった。ただし、出品当時はあまり派手な印象がなく、記憶に残っていないという人も多いようだ。

そして、このEX-8とほとんど変わらないかたちで、翌1981年2月にソアラという名前でデビューした。英語で「最上級グライダー」という意味である

第2回カー・オブ・ザ・イヤーを受賞

トヨタ 初代ソアラ リヤ | 日刊カーセンサー初代ソアラは、セリカXXとプラットフォームを共用するスポーツクーペであった。

そのスペックは、全長4655×全幅1695×全高1360mm。デビュー当時は、2.8LのDOHCと2LのSOHCのみのラインナップであった。2.8Lに搭載されていた「5M-GEU」型直6エンジンの最高出力は170ps/5600rpm(グロス値)。

2カ月後に「M-TEU」型2LSOHCターボエンジン搭載車が追加された。なお、初代ソアラは、1981年の第2回日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)を受賞している。

エクステリアもさることながら、上級グレードに採用していたデジタルメーターが、当時の車オタク少年たちに強い衝撃を与え、「ズバ抜けて未来的でカッコいい車」として「ひと目ぼれ」したという声もよく聞いた。刑事ドラマ「太陽にほえろ!」内の派手なカーチェイスや、マンガ「シャコタンブギ」を読んでほれてしまった人も多かった。

筆者も大学生になるころには、「いつかはソアラを買うぞ(新車は買えないので中古車で)」ということで、本誌「カーセンサー」を持ち歩き、講義の空いた時間などはソアラの中古車を探すことを楽しみにしていた。ただし、当時は「買うなら絶対マニュアル車」と思っていたので、オートマチックのみの設定となるターボ車には興味がなかった。結局、中古とはいえ、貧乏学生には手が出せなかったが…。なんせ、2800GTエキストラというグレードは、当時で300万円弱もする車だったのだ。

1986年には2代目が登場。未来志向と洗練されたデザインにさらに磨きがかかった。2代目までは輸出はされず、国内専売車。「海外でも売れるだろうなあ」と思っていたら、1991年登場の3代目からは「SC」として輸出されるようになった。輸出を意識したのか、それまでの純和風的なたたずまいが薄くなってしまったのは残念だが、海外、おもに北米でも好評を博した。

日本のクーペの最高峰を突き進んできたソアラだが、2001年登場の4代目からはオープンモデルとなった。そして2005年に日本国内でもレクサスブランドの展開がスタート。20年あまりにわたり「若者のあこがれ」であった、七宝焼きのフライングラインオンのエンブレムとソアラの名前はあっけなく消えた。ソアラから「SC430」として国内でも継承されたわけだが、そのSCもそろそろ「引退」の噂が出てきている。青春の象徴が完全になくなってしまうのは実にさびしいかぎりだ。