Report / 古賀 貴司

かつての高級車も中古車ならリーズナブルに狙える

一般的に中古車は、新車時からの経過年数が増えるごとに安くなっていきます。しかも新車時価格が高かったものほど、値落ちしやすい傾向にあるように見受けられます。高かった車には高かったなりのことがあります。せっかく中古車でリーズナブルに味わえるんですから、思い切って一歩を踏み出してみてはいかがでしょう? 気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第10位キャデラックドゥビル(絶版)。威風堂々としたスタイルに、たっぷりとしたシート、ソフトな足回りは今思えば典型的な"アメ車"っぽさがたっぷり。最近、グローバル展開を前提に、個性が薄れてきている気がします。アメ車ファンも、そうでない人も一度は味わっておくと面白いのでは? ドゥビルには新車当時、かなり高額だったナイトビジョン(赤外線カメラ)がオプションで用意されていました。中古車ともなれば、そんなオプションもコミコミです。そんな物件探してみては?

第9位ジャガーXJ(旧型)。旧型は、見る人には値段がわかりにくい高級なオーラが漂っています。ある意味、不思議な車です。前期型と後期型がありますが、走りを重視するなら断然後期型がオススメです。もちろん、中古車相場はちょっと高めです。カッコだけで選ぶなら前期型でも問題ありません。たとえ安く買ったとしても、安物には見えません。会社の同僚を乗せたり、彼女を乗せたりしても、全然恥ずかしくありません。値段を言えば、彼らから堅実に見られることでしょう。

第8位プジョー607(絶版)。ヨーロッパでは結構な人気があったプジョーの最高級モデルですが、日本での販売はイマイチだったようです。プジョー=小型車みたいなイメージが日本では強いのでしょうか? フツーに高級車でありながら、フランスらしい粋な遊び心が随所に見受けられます。トランクオープナーが、「607」というエンブレムの「0」のなかにあるって、ご存じでした? そんな洒落っ気のある高級車、世界広しといえどもフランス車くらいにしかありません。そして新車時より破格に安い。

第7位アルファロメオ166(現行)。いまだに現行モデルとして活躍していますが、フェイスリフト前後で大きな区切りがあるように思います。イタリア人にしかなしえない大胆なデザインに、多くの自動車ファンが驚かされました。特にえぐれたサイドボディパネルは、トヨタがヴェロッサでも取り入れたほど影響を及ぼしたようです。2000年問題では、唯一166のナビがバグった、という笑える話も愛嬌の一つです。車自体は、至極真っ当な高級セダン。300万円以下で狙えて、幸せです。

第6位M・ベンツSクラス(旧型)。大型の高額セダンは、総じて値落ちしやすいです。今となっては旧型Sクラスとて、200万円台から探せるようになりました。前期型と後期型で随分と足回りの味つけが変わりましたが、前期型でも不満はまったくありません。むしろ、かつての最高級セダンが200万円台で味わえてしまうことに感謝の念すら覚えます。個人的には前期型でラインナップされていたS430が気になります。大きすぎず、小さすぎない排気量が、日本の道路事情にピッタリ。シレーっと高速道路を突っ走れば、なぜここまでセレブたちがM・ベンツを愛するのかわかるはず。

木曜日には第5位から第1位までを発表します。

フォトコレクション

写真:第10位:キャデラックドゥビル(絶版)|なんでもベスト10

第10位:キャデラックドゥビル(絶版)

写真:第9位:ジャガーXJ(旧型)|なんでもベスト10

第9位:ジャガーXJ(旧型)

写真:第8位:プジョー607(絶版)|なんでもベスト10

第8位:プジョー607(絶版)

写真:第7位:アルファロメオ166(現行)|なんでもベスト10

第7位:アルファロメオ166(現行)

写真:第6位:M・ベンツSクラス(旧型)|なんでもベスト10

第6位:M・ベンツSクラス(旧型)