先日フルモデルチェンジを行ったトヨタクラウンのように13代目という長い歴史を刻む車種もあれば
残念ながらわずか一世代で幕を下ろす車種もある
こうしたモデルは“一発屋”と呼ばれ、そのすべてが不人気車のように思われがちだが実は違うのだ!
なかにはそのモデルが傑作すぎて後継車が作れなかったのでは…と思われる車種もある
今回はわずか一世代しか生産されなかったもののまだ多くの中古車が流通する
記憶に残る名車を紹介する
RASHEEN 日産 ラシーン
日産 ラシーン|一世代限りの名車図鑑
日産 ラシーン|一世代限りの名車図鑑 エクステリアだけでなく、インテリアも直線を多く用いたデザインが特徴的。中古車の平均価格は38.5万円だが、10万~30万円台の物件が多い。1.5Lが多く流通し、写真で紹介している2.0フォルザはかなり少ない
直線基調の硬派なデザインは
復活したらヒット間違いなし
今ならば、きっとクロスオーバーSUVとか言われるであろうこのラシーン。直線基調のスカッとしたデザインや、フルオートフルタイム4WDの採用など、クロカン4WDの雰囲気も満点なのだけれど、実際にオフロードに持ち込むのは難しかった。個人的には、このコンセプトをもう一度現代に復活させてみれば、かなりの成功を収めるのではないかと思います。というわけでこいつは傑作!

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NSX ホンダ NSX
ホンダ NSX|一世代限りの名車図鑑
ホンダ NSX|一世代限りの名車図鑑 オールアルミボディのシート背後に3Lもしくは3.2LのV6エンジンを搭載。中古車相場は500万円を境に二分されており、その差はコンディションの差となる。まだ1000万円オーバーの物件も
これぞ元祖ジャパニーズスーパーカー
これを傑作と言わずに、何を傑作と言うか。NSXは、1990年から2005年まで生産され続けた、ホンダが、いや日本が誇るスーパースポーツ。オールアルミニウム製のボディや、V6エンジンのミッドシップ化など、まさに日本車の常識を覆す一台だったのです。徹底した軽量化によるタイプRはまさにストイックの極み。GT-Rがナンボのもんじゃいといえる、唯一の存在かもしれません。

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180SX 日産 180SX
日産 180SX|一世代限りの名車図鑑
日産 180SX|一世代限りの名車図鑑 1991年から搭載されたSR20型の直4ターボ。現在でもドリフト走行やサーキットでは現役だ。中古車の平均価格は63万円で、シルエイティやワンビアなどのドレスアップ車もまだ健在だ
リトラを採用したS13シルビアの兄弟車
S13シルビアの姉妹車としてS63年に誕生し、1998年まで生産されたのがこの180SXだ。特徴はリトラクタブルヘッドランプとハッチバックのボディタイプだけ。つまりそれは、姿カタチのみでウケるという意味では、キャバ嬢と同じ。1991年には2L化されたのに、それでも180と名乗るあたりには、そのキャバ嬢の実年齢に通じるものを感じます。マグレ当たりだろ、これ。

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LEGNUM 三菱 レグナム
三菱 レグナム|一世代限りの名車図鑑
三菱 レグナム|一世代限りの名車図鑑 VR-4に搭載された2.5LV6ツインターボは280psを発生し、レガシィと互角に渡り合える。平均価格は32.7万円で大半は40万円以下。VR-4の流通量は4分の1ほど
ギャランワゴンにとどまらないハイパフォーマンス
成り立ちは、当時のギャランのステーションワゴンでした。けれどもその車名が、ギャランワゴンとかでなかったのは、ワゴンとしては珍しいくらいにパフォーマンスやファントゥドライブを追求したモデルだったから。トップモデルのVR-4はその象徴的な例。エンジンパワーは、国産車の上限値の280psになりましたもの。思い切りの良さという部分では、やはり傑作なのでしょう。

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MR-S トヨタ MR-S
トヨタ MR-S|一世代限りの名車図鑑
トヨタ MR-S|一世代限りの名車図鑑 1000㎏に満たない軽量ボディもさることながら、このシーケンシャルミッションの電撃的なシフトチェンジはMR-Sならでは。平均価格は130万円付近だが、最終モデルはプレミアム価格だ
セミATや軽量化など真剣さが際立つ
2007年にこのMR-Sの生産が終了して以降、今のトヨタに純粋なスポーツカーというものは存在するのか。ねえ~だろ。ちなみにMR-Sは、コンパクトサイズのミッドシップ2シータースポーツ。エンジンスペックは控えめだったけれど、セミATの採用や、軽量化への取り組みなど、話題性は大きかった。トヨタ製スポーツカー復活への願いを込めて、傑作の称号をここに与えましょう。

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ALTEZZA トヨタアルテッツァ
トヨタアルテッツァ|一世代限りの名車図鑑
トヨタアルテッツァ|一世代限りの名車図鑑 2Lの直4、直6のエンジンを縦置きに搭載。4発のほうが走りのイメージが強かった。まだ100万円台の物件が多く平均も106万円。4発のRSが多く流通している
FRの走りの楽しさを久しぶりに味わわせてくれた
FRのスポーツセダンということで(後からワゴンも追加された)、デビュー当初にはかなりの話題を呼んだ。海外ではレクサスISとしても販売されました。確かにそのパフォーマンスはマニア層には“マグレ当たり"したのだけれど、一般的なセダンユーザーからの支持はやや低迷。スポーティであると同時に、セダンには高級感も必要なのだということを、アルテッツァは教えてくれました。

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Report/山崎元裕
※この記事は、カーセンサー関東版10号(5月8日発売)の特集をWEB用に再構成したものです