マニュアルで楽しみたいベスト10≪前編≫ 【なんでもベスト10】

自動車界における絶滅危惧種と呼べる車たち

かつてオートマチックトランスミッションは、マニュアルトランスミッションに比べて運転は楽でしたが燃費が悪く、変速スピードも遅いという印象がありました。しかし、それもすべて過去の話です。むしろ今後はマニュアルトランスミッションが絶滅するのではないか、と危惧されるほど。だからこそ今のうちにマニュアルで楽しめる車に乗っておこうじゃありませんか。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。面白くて安い車、意外とたくさん流通しています。

第10位はホンダS2000(現行)。MTしか設定されていないので、MTで楽しむしかありません。ショートストロークは絶品で、手首の動きだけでシフトチェンジができるほどです。デュアルクラッチ式のシーケンシャルトランスミッションがここまで進化した昨今、セミATを搭載しても人気が出そうなものですが利益が生まれるほどの販売台数が見込めないのかもしれません。100万円台半ばでそこそこのモノが狙える今、買っておきたい車です。MTで操ってこその一体感が味わえます。

第9位はホンダフィット(旧型)。どのくらい売れたのかわかりませんが、スポーティグレードの「RS」にはMTが設定されていました。現行モデルでもラインナップされていますが、お買い得感から言えば旧型がオススメです。コンパクトカーといえば街乗りの移動手段としての役割が強いですが、ちゃんと走りを満喫したい人のために用意されたモデルなのかもしれません。ホットハッチといえば輸入車が強いのですが、ちゃんと対抗馬を用意するのが国産メーカーの隙のなさです。

第8位は三菱ランサーエボリューション(旧型)。100万円台で狙えてしまう“ジャパニーズモンスターマシン”と呼んでもいいでしょう。旧型にはATが用意されたこともありますし、現行モデルではセミATが注目を集めています。それでもあえて旧型のMTをオススメするのは、そのモンスターぶりを自分で“操っている感”たっぷりに味わえるからです。しかもシフトストロークが短く、気持ちいいんです。MTに関しては国産メーカーを超える気持ち良さはないかもしれません。

第7位はマツダロードスター(旧型)。現行モデルのATは大変優れています。変速スピードも速いし、MTと比べて遜色ないと評判です。だからこそ旧型のMTをオススメします。100万円以下でも狙えるというのも理由の一つです。純粋にサーキットのラップタイムを競うのであればシーケンシャルトランスミッションのようなセミATが一番でしょうが、公道では運転する楽しさや気持ち良さを味わいましょう。車の挙動変化、シフトチェンジの醍醐味を制覇すれば、奥ゆかしい味わいに触れられます。

第6位はスバルレガシィB4(現行)。セダンで、スポーティで、なおかつMTで楽しめるレガシィB4。スポーティさと快適性をバランスさせるため、足回りは意外にソフト。わかりやすい挙動変化なのでワインディングでも安全かつスポーティに楽しめます。MTをオススメするのは、あえて楽をしない選択肢に豊かなカーライフの妙味を感じさせてくれるからです。ATが主流になりつつある昨今、女性がMTを颯爽と操っているだけで萌えてしまいます。ぜひ家族で乗ってほしい一台です。

木曜日には第5位から1位を発表します。