ドライバーが楽しめて、差別化も図れる

一台ですべてをこなせる車が増えつつあるなか、面白い車も減ってきています。そういった意味で万能ではないかもしれないけど、面白い車をピックアップしてみました。これだけ公共交通機関が発達した日本ですから、ただ移動するだけの車を買うなんてもったいない。個性豊かな面白車がまだこれだけあるのですから。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第5位はジープラングラー(旧型)。ワイルドです。荒野を切り開くかのような冒険心を掻き立ててくれる一台、と言ってもいいでしょう。最近のSUVはセダンのような走りを披露してくれ、まるで物理の法則に挑んでいるかのようです。その点、ラングラーにはボディロールは健在ですし、高速道路での直進安定性も現代のSUVに比べると良くありません。その分、運転する達成感の高さは抜群です。SUVなんですから、スポーツカーのような走りをしなくてイイのです。

第4位はトヨタハイエース(現行)。高めのドライビングポジションに加えてボディの長さが、バスを運転しているかのような錯覚をもたらしてくれます。子供の頃にバスの運転手になりたい、という夢をもっていた人にはドンピシャでしょう。しかもハイエースは本当に使い勝手が良いんです。ズドーンと箱型で、余計なギミックは一切ありません。バイクだって、カートだって、何だって積めるんです。もちろん、キャンプだって行けますし、なんだったら寝泊まりだって車内でOK。

第3位はVWルポ(絶版)。特にオススメなのはGTIと呼ばれるモデルです。1tほどの車重に1.6L直4エンジンは十分すぎます。6速MTを操れば、チョロQに乗っているかのような気分を味わえます。軽自動車ほどのボディサイズながら、その抜群の直進安定性には驚かされます。さすがアウトバーンのあるドイツ、200km/h巡航を想定して作られているだけのことはあります。残念なのは加速よりも、高速性能を重視しているセッティング。高速移動が多い人に、オススメです。

第2位はミニコンバーチブル(現行)。チキチキマシンでオープンエアが満喫できるんですから、楽しくないわけありません。小さなボディに、そこそこにパワフルなエンジンを搭載しています。特にスーパーチャージャー付きであるクーパーSの走りは、思いのほか機敏なんです。そんじょそこらのスポーツカーには、負けません。ずんぐりむっくりしているのに、スポーツカー並みの走りが満喫できるというギャップも魅力的。ヨーロッパではポルシェオーナーのセカンドカーとして人気です。

第1位はルノーアヴァンタイム(絶版)。こんな車を作れるのはフランス人だけかもしれません。ミニバンスタイルながら、ちゃんとクーペに仕上げてあるんです。ボタン一つでサンルーフをはじめすべての窓を全開にできる装置、単純ですが物凄い発想です。ドアの開閉だって、飛行機のドアのような動きをする工夫がなされています。ただ奇抜なだけでなく、ヴァカンスを楽しむフランス人ならではのギミックがユニークなんです。所有するだけでワクワクさせてくれる、とは言いすぎでしょうか?

フォトコレクション

写真:第5位:ジープラングラー(旧型)|なんでもベスト10

第5位:ジープラングラー(旧型)

写真:第4位:トヨタハイエース(現行)|なんでもベスト10

第4位:トヨタハイエース(現行)

写真:第2位:ミニコンバーチブル(現行)|なんでもベスト10

第2位:ミニコンバーチブル(現行)

写真:第1位:ルノーアヴァンタイム(絶版)|なんでもベスト10

第1位:ルノーアヴァンタイム(絶版)

Report / 古賀 貴司