『平成27年』はオープン2シーター大豊作の年。個性がキーワードだった【平成メモリアル】
カテゴリー: トレンド
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2019/07/03

クールな未来は実現された?
平成27年は西暦にすると2015年。
2015年といえば、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマーティが訪れた未来です。
映画の中では車は空飛んじゃうし、燃料は生ゴミ。
映画館の前で飛び出してくるホログラムなんてのもありました。
一方、現実はというと、車は相変わらずタイヤ付いたまま。
もしマーティが現実の2015年にやってきたらガッカリしちゃうかもしれません。
でもトウモロコシ由来のエタノールとかユーグレナとか、化石燃料以外からエネルギー源を得ようという事業はかなりイイトコまできてるし、スマホの普及とかはむしろ予想以上に進んだ分野。
映画の中ではファックス使ってたもんね。
そうそうマーティが乗ってたのとほとんど同じ、宙に浮くホバーボードをレクサスが2015年に作ったことも話題になりました。
まあまあ実現されてるじゃんね。
電力を無線で送る突拍子もない技術も実現

それから、これはあまり大きく取り上げられなかったけど、三菱重工は2015年に電気をマイクロ波で500m先に無線送電する実験に成功。
この研究がもっと進めば、宇宙空間の太陽光パネルで発電したエネルギーを地上に送る……なんてことも可能になるわけですよ。
あー早くそんな未来こないかなー。
てことで、これからも技術の発展に期待しましょう。
平成27年といえば4年前で、まだ昨日みたいな感覚です。
懐かしいな、とも思わないよ。
当時、安倍政権は「一億総活躍社会」というスローガンを打ち出しました。
当時の流行語はとにかく明るい安村さんの「安心してください、はいてますよ」。
……懐かしいなオイ。
平成27年はランエボが「ランサーエボリューション ファイナルエディション」を最後に、23年の歴史に幕を閉じた年でもあります。
ああいうガッチガチなスポーツカーはあんまり流行らなくなっちゃったのね。
オープン2座の王道へ原点回帰した「マツダ ロードスター(4代目)」

一方でさらなる進化を遂げたスポーツカーもありました。
マツダの4代目ロードスターは初代以来、追い求めてきたファンドライブ、人馬一体感をさらに突き詰めた1台。
全長は歴代ロードスターの中でも最短、車重は先代より100kg近く軽く初代並み、さらにエンジンもトランスミッションもコンパクト化。
極限まで軽量化することで、ハンドリング、乗り心地ともに有利になったのです。
もちろんデザインもいいしね。
ということで平成27年生まれの私的セレクション第3位は、マツダの4代目ロードスターに決まりです。
ビートの魂を復活させた「ホンダ S660(初代)」

第2位も、同じく2シーターオープンスポーツ。
といっても、こちらは軽で、ホンダS660です。
この時代にミッドシップエンジン・リアドライブ(MR)を出しちゃうセンスが素晴らしい!
ホンダとしてもビート以来、19年ぶりのMRだったのです。
ターボブローオフ時のシュルルル音が後ろから聞こえるところなぞは、かつてカスタマイズした車で峠を走ってた世代には堪らないのですよ。
軽なのに6速MTだったりするのも贅沢。
コンプリートカー「モデューロX」とか、メーカー直系の用品ブランド・ホンダアクセスから発売されたボディコンバージョンキット「Neo Classic KIT」とか、ホンダ全体でS660を楽しんじゃってる雰囲気も素敵。
着せ替えコンセプトが新しい「ダイハツ コペン(2代目)」

第1位は、これまたオープン2シーター。
久しぶりに復活してくれたダイハツ コペンです。
実は2代目が登場したのは2014年11月ですが、そのときは「エクスプレイ」と「ローブ」のみでした。
スポーティなルックスでカッコ良かったけど、初代のレトロなデザインが良かった……という人には「あれ、そっち行っちゃったの?」という気持ちがあったのも確か。
しかし、ダイハツはちゃんと答えを用意していたのです。
D-Frameで頑丈になったボディを生かして、外板のほとんどを樹脂パーツで設計。
着せ替えできるようになってました。
2015年、ダイハツはコペンに、初代をほうふつとさせる可愛らしいルックスのグレード「セロ」を追加。
新グレードとして展開されただけでなく、セロの外板パーツを部品単体としても発売しました。
つまり、「ローブ」の外観に飽きたら、途中でも「セロ」に変えられちゃうってこと! 中古で安く買って、着せ替えちゃえば見た目は新車に!
中古になってからの価値も考えてくれている(?)ということで、こりゃ文句なしの1位でしょう。
新型車そのものじゃなく追加されたグレードを1位に選ぶなんて、シブいセレクトです、我ながら。
オープンのスポーツカーが元気を取り戻した平成27年。
もともと特別仕様車を頻繁に出すなど個性が重んじられてきたジャンルですが、平成生まれ組はさらに、メーカー純正コンプリートや着せ替え、といったアイデアで「自分だけの1台」を演出できる工夫がなされていました。

自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。
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