憧れの車の代名詞、フェラーリ。車好きなら誰もが乗ってみたいこの車の価値や価格は世界中の多くの人が知っているが、イギリスの日刊新聞「フィナンシャルタイムズ」によって車としての価値だけでなく「資産の投資先として現在もっとも優れている」ことがわかった。

1888年創刊したフィナンシャルタイムズは、現在では世界各国で発行されており、金融、経済報道の質の高さで世界中に知られている。この国際経済紙が「ここ10年でもっとも伸び率がよい投資はどれか」を分析した。

その結果、クラシックカーへの投資は395%もの伸び率を示し、金と並んでもっとも資産価値が上昇する分野だということがわかったという。経済成長が目覚ましい中国、香港にある一等地の不動産でさえ220%だということを鑑みると、この投資の「おいしさ」がよくわかる。

その利率の高いクラシックカー投資の中でも、特に伸び率が高かったのがフェラーリだ。例えば、1959年製の「250 GTベルリネッタ」LWB(ロング・ホイールベース)。2003年時点では119万5691ドルの値がつけられたが、その同型車が2012年には671万ドルで売却された。なんと約400%も上昇している。

これは例外的なケースではなく、クラシック・フェラーリ全体としての傾向だ。「250 テスタロッサ」も2009年には1200万ドルで売買され、2011年には1639万ドルで落札されている。約139%と増加率は低いが、それでもたった2年で439万ドルも利益が出ているのだ。

多くの運用資産の中で「最も優良な投資」という称号を与えられたクラッシク・フェラーリ。オークションでは常に高額落札のトップ10を占めているが、それは決して高価な買い物ではなく効果的な資産運用なのだ。車好きだけでなく投資家にとっても、フェラーリは夢の物件のようだ。

フェラーリのクラッシクカー。左から375 MM (1953年)、166 MM (1953年)、166インター スポーツコルサ (1948年)、250 テスタロッサ(1958年)

フェラーリのクラッシクカー。左から375 MM (1953年)、166 MM (1953年)、166インター スポーツコルサ (1948年)、250 テスタロッサ(1958年)