日産自動車は、横浜市鶴見区にニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(以下、ニスモ)のグローバル新本社をオープンさせた。

モータースポーツやハイパフォーマンスカーの熱狂的なファンから支持されるニスモ。かつての本拠地であった「大森」は国内はもとより海外でもスポーツカーファンの間で抜群の知名度を誇る地名になっている。今回、ニスモブランドをさらに世界に拡大するため、横浜市鶴見区の日産横浜工場に隣接する地に新社屋を建設し、26日より営業を開始した。

かつての3倍以上の広さをもつ施設内で、レーシングマシンの整備やエンジンテスト、さらにはカーボンパーツの製作まで行えるほか、オーナー車両のパフォーマンス向上を目的としたチューンナップショップ「大森ファクトリー」も併設している。今回、ニスモのもつすべて機能をこの場所に集約した背景には、モータースポーツのエンジニアリングにとどまらず、日産のロードカー開発にもそのノウハウを生かす目的があるという。

オープニングセレモニーで日産のカルロス・ゴーン社長は「ニスモはパフォーマンスカーを身近に感じてもらい、日産の商品に新たな興奮と革新を感じてもらうため、手頃で革新的なモデルを提供する」とコメント。日産が掲げる中期経営計画「日産88」期間中に、少なくとも毎年1台のニスモ車を投入する。すでに販売を開始しているジュークNISMOに続き、近く370Z NISMOをヨーロッパ市場に投入する予定だ。

さらにゴーン社長は「ニスモ車の開発を進めるにあたりそのラインナップにGT-Rを含めないというのはあり得ないことだ。GT-R NISMOバージョンは特別な存在になるはず」ともコメントし、NISMO仕様のGT-R開発計画が存在することも明らかにした。

レース車両整備場にはGT500やGT-3といった現役レースカーがずらり。右側のリフトは主に足回りのメンテナンスを行っている

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さらなるパフォーマンスを引き出すためのチューンナップを施す大森ファクトリー。アライメントひとつとっても完璧な環境下で作業を行う

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新社屋の内外装デザインのコンセプトは「刀」。日本の匠の技術から生まれる刀からインスピレーションを受け、そのイメージを具現化した

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