高速道路の落下物、いったいどれだけあるの? 【CS探偵団】
カテゴリー: カーライフ
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2009/03/23
■高速道路上にスノーボードやレンジフードが?
新聞やテレビを賑わせている、地方の高速道路料金の値下げや、ETC機器購入に対する助成制度。高速道路を利用して遠出をしたり、この機会にETCを購入しようと考えている人が多いのではないでしょうか。
そんな注目の的になっている高速道路ですが、運転をしていて道路に落ちている落下物に驚き、ヒヤりとした経験はありませんか? 今回は、CS探偵団が首都高速道路(株)におじゃまして、落下物について調査をしてきました。
まずは、取材日に見せてもらった落下物の中から「驚きの落下物トップ3」と題して、勝手にランキングしてみました。 取材時に、落下物として保管されていた物の一部だけで、この通りです。過去には台所のシンクや風呂釜、ソファといった大型の物が落下していたり、30箱以上のみかんが道路に転がったのを回収したこともあったとか。また、家畜である牛や豚が、道路に逃げ出してしまった場合でも、落下物の件数にカウントされるそうです。
ところで、みなさんはどんな落下物に遭遇したことがありますか? 書き込みをしてもらったら面白そうですが、ここは真面目に、回収率の高い物から順に発表しますので、「あるある」なんて、思い出してみてください。
■首都高だけで、1日3ケタの落下物が!
さて、どれくらいの数の落下物が年間で処理されているのでしょう? なんと首都高速道路のみで、2007年度の1年間に、約3万5000件もあったのだそう。1日で換算すると約100件もの処理がされているとは驚きです。そんな落下物が保管されている場所は都内に6ヵ所あり、そのうちの一つ、西東京支社の風景を写真に収めてきました。■24時間体制で落下物は処理されている
落下物を回収しているのは、「道路パトロールカー」部隊。そもそも24時間体制で、高速道路の安全を守るのが仕事です。落下物の処理はその業務の一部だそう。 おじゃました西東京支社からは、日中は7台、夜間は3台が常に出動している状態だといいます。3時間程度の巡回で、落下物を最低一つは発見するそうですが、そこは車の往来の激しい高速道路。どのように落下物を回収しているのか、担当の方に話を伺いました。「落下物を発見すると、ハザードランプを点灯させ、マイクで落下物への注意と回収の意思をドライバーに伝えます。次に走行車に、停車の協力をしていただき、通行を止めるようにパトカーを真ん中に止めます。その間にパトカーから降りて回収しています」
落下物が大きくて車に積めない場合は、端に寄せたり、車で引っ張るといいます。また、ベテランになると、視界に入った反対車線の風景からでも、異常に気づくことができると言います。落下物や事故などで、車の流れが普段とは違うのだとか。安全に対するプロ意識を感じた瞬間でした。
みなさん、回収場面に遭遇したら快く停車して協力しましょうね。
■安全なドライブのために
さて、走行中に道路の異常や落下物を発見したら、どのように対応すればよいのでしょう?通報の方法は主に2つ。一つ目は最寄りの非常電話から通報すること(非常電話は約500m間隔で設置されています)。二つ目は、道路緊急ダイヤル「#9910」へ携帯電話やPHSから通報すること。いずれも24時間、通報を受理できる体制が整っています。
とは言っても、まずは、落下物による事故に巻き込まれないようにするのが大切です。制限速度を守り、車間距離をきちんと保つことで、回避できる可能性が高くなります。
また、荷物を落下させないよう、荷造りをしっかりと行うことも大切です。ドライバーが安全を確認しながら運転することで、みんなが安心して走行できる道路がつくられるのですから。
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