作業ピットとショーケースを兼ねるガレージ【EDGE HOUSE】
2020/05/28

スケルトン階段で2つの空間をあえて隔てる
GT-Rのような速い車に、ハチロクで挑む。そんな『頭文字D』的な世界観が好きだというIさんの愛車はアバルト 595。
「チンクエチェントなのに速ければ、面白いじゃないですか」。だから足回りにオーリンズのオーダー品を組み込むなど、結構手を加えている。
車をいじるためにも結婚して家を建てる際には、インナーガレージにこだわった。
「時間や天候に左右されず、車を整備したかったし、仕上げた車にキズをつけられたくないから」とIさん。加えて、家の中からも愛車を眺めたいとリクエストしたそう。
愛車をイジるのは「プラモデルを作る感覚に少し似ている」というIさんが、仕上げた“作品”を眺めていたいと思うのは当たり前かもしれない。
希望をかなえるため建築家の藤原誠司さんは、ガレージとリビングダイニングの境を一面ガラス張りにした。そこにあえてスケルトンの階段を配置。
「居住部とガレージとでは別の時間が流れるように、空間的な距離を感じられるようにしました」
また、ガレージの天井にはダクトレールを埋め込んだ。「これなら愛車を美しく照らす照明の位置を、将来、車が替わっても、自在に変えられます」
カウンターキッチンに設けられたバーカウンターに座ると、ちょうど愛車が見える。机をもっていないというIさんにとって必然的にここが読書や仕事をする場所になる。
本やパソコンから視線を外せば愛車が見える、それが至福のひとときだ。



施主の希望:
ショールームのような美しいガレージにしたかった
足回りやエンジンをチューンできるのはもちろんですが、かといってゴチャっとした作業小屋という感じのガレージではなく、キレイなショールームのようにしたいと思いました。
それが施工例がどれもキレイな建築物である藤原さんに依頼した理由のひとつです。
一見窓が少ないように見えますが、外から分からない窓がいくつもあり、実は日当たりはいいんです。仕切りもあまりなく、実際の面積以上に開放感があるのも気に入っています。
建築家のこだわり:
ダクトレールはガレージ内の整備を便利にする目的もある
建築条件が厳しく、また周囲を住宅に囲まれた土地ですので、どうやってプライバシーを確保しながら空間的なゆとりを作るかに配慮しました。
幸い道路の反対側が南向きなので、こちらにウッドデッキなどを設けて、空間の広がり感を得られるようにしました。
ガレージのダクトレールは、単に照明の位置を自由に変えられるだけでなく、市販のコンセントパーツを使えば、好きな位置で電動工具などを使えて作業の利便性が向上します。



■主要用途:専用住宅
■構造:木造
■敷地面積:134.7㎡
■建築面積:67.1㎡
■延床面積:111.78㎡
■設計・監理:フジハラアーキテクツ
■TEL:078-599-6105
■プロデュース:ザウス
■TEL:0120-054-354(関東)/0120-360-354(関西)
※カーセンサーEDGE 2020年7月号(2020年5月27日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています
【関連リンク】
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