ポルシェ 911 ▲2020年2月27日発売のカーセンサーEDGEは“役付き”ポルシェを特集。究極の存在ともいうべき、ターボやGT系、さらには超限定車までフォーカス。歴史やキャラクター詳解、物件情報も網羅している

「乗らずに死ねるか」SPECIAL PORSCHE!!!

世界中の車好きにとって憧れの存在がポルシェである。911はもちろん、ボクスター&ケイマンといったスポーツカーシリーズならなおさら。

そのまた“役付き”といわれる、特別なオーラを放つ公道最高峰の「ターボS」を筆頭に、トラックを極めたレース直系「GT3 RS」といったトンガリモデル、さらに超高性能な限定車(918やカレラGT)ともなれば垂ぜんの的だ。

しかし、我々はなぜそこまでスペシャルポルシェに惚れ込めてしまうのか?

そこにはポルシェブランドの伝統と研さんが“役付き”モデルになればなるほど、凝縮されて詰め込まれているからだ。つまり、ポルシェ血中濃度が濃いということ。

半世紀にわたってアイデンティティを変えずに進化を続けてきたデザインからトラックをひたすら速く走ることだけを突き詰められたパフォーマンス、そして往年のネーミングにいたるまで、スペシャルポルシェには愛好家をくすぐるギミックにあふれている。

そう、ポルシェ好きにとっての究極の存在こそ、スポーツモデルの“役付き”。まさに乗らずに死ねるか! なのである。

というわけで今号のカーセンサーEDGE最新号(2月27日発売)では、そんなポルシェの“役付き”モデルにフォーカス。国内中古市場では憧れと稀少性が相まって、いまだ多くが高値取引されている“役付き”の歴史から選び方、買い方までを大特集。
 

一度知ったらやめられないシゲキ!
ポルシェ 911 GT3 RS ヴァイザッハ・パッケージ

ポルシェ 911▲表紙を飾った911 GT3RS ヴァイザッハ・パッケージのコックピット。シャシーや外装、内装に至るまでカーボンパーツを多用。チタン製ロールケージに加え、マグネシウムホイール(有償)も装着するまさにレーシングカー

表紙を飾るのは、911 GT3 RS (タイプ991)。すべてのポルシェ車の生まれ故郷であり、開発拠点の名をネーミングした、その名もヴァイザッハ・パッケージである。究極のサーキットパフォーマーであるGT3 RSをベースにさらなる軽量&武装化。

心臓部には9000rpmまで回る4L自然吸気フラット6を搭載。リア駆動で最高出力520psを叩き出し、サーキットを踊り狂う。新車価格はなんと2957万7000円。しかし、ポルシェの神髄とたゆまぬ研さんがこの価格で手に入ることを考えればむしろ安すぎるのかもしれない。

ドアを開き、そのタイトなスポーツシートに身体を沈めると、盛り上がったフェンダーが視界に入る。911と同じ車窓だが、そこには特徴的なルーバーが追加され、センターミラー越しにはロールケージが張り巡らされていることに気づく。

さらにコックピットにはセンターライン入りステアリングホイール、9000rpmのレッドゾーンを刻むタコメーターや350㎞/hフルスケールのスピードメーターが鎮座する。

いざエンジンに火をつけると……。背中から響く圧倒的なメカニカルノイズと大音量の咆哮がドライバーをけん制。この刺激を知ったら最後、高揚せずにはいられない!


ポルシェ 911
文/編集部、写真/デレック槇島
 

カーセンサーEDGE 4月号
“役付き”ポルシェの買い方

表紙