ソニー損保は運転が“やさしい”と保険料をキャッシュバックする?
カテゴリー: カーライフ
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2015/03/10
運転に気をつけることで保険料がキャッシュバック
車を持つ方にとって、悩みの種のひとつである自動車保険料。万が一の事故に備えて、任意保険の加入は義務といっても過言ではない。しかし、「少しでも安ければ助かるのに」と考えている方も多いだろう。
最近では、車種や事故歴、日常生活で使うか仕事で使うかといった車の使い方などを考慮したリスク細分型保険が一般的になってきたが、これからはよりドライバーのパーソナルデータを反映した保険が主流になるかもしれない。それが「テレマティクス保険」だ。
テレマティクス保険とは、車に通信機能を持つ端末を搭載し、走行距離や急ブレーキ・急ハンドルといった運転特性など様々な情報から保険料を算出する、新しいタイプの自動車保険だ。欧米ではそういった自動車保険が増えてきているが、日本でも徐々に浸透していく可能性がある。
例えば、損保ジャパン日本興亜では通信機能のあるドライブレコーダーを使うことで走行データを収集し、安全運転診断などの結果をドライバーに提供。指定のドライブレコーダーを車に設置するサービスを導入(有料)した場合、自動車保険料を5%割り引く。あいおいニッセイ同和損保は、トヨタ車向けに走行距離連動型保険の販売を予定している。
一方、手軽に導入できるのがソニー損保の「やさしい運転キャッシュバック型」だ。加速度センサーを搭載したドライブカウンタと呼ばれるソニー損保オリジナルの小型計測器を車に装着することで、急加速や急ブレーキを感知。加速・減速の発生状況(運転特性)を点数化して、その点数に応じて保険料がキャッシュバックされる。
ソニー損保 経営企画部広報課の福田好成さんは「弊社独自の調査で、急ブレーキや急発進が多いドライバーは事故を起こす確率が高いことがわかりました」と語る。逆に言えば、急ブレーキや急発進が少なければ事故を起こす確率も低いということ。だからこそ加速・減速の発生状況を保険料に反映させれば、これまでよりユーザーに納得してもらえるような保険料が提供できると考えているのだ。
また、福田さんは「普段からやさしい運転をしているのに、若いというだけで保険料が高くなりがちだった若年層のニーズ喚起にもつながると考えています」と期待を寄せている。
約半数の方が5%のキャッシュバックを受けられると想定
たしかに自分の運転技術で保険料が決まるのは、公平な仕組みだ。しかも、自分の運転の仕方が点数化されるのも面白い。そこで、カーセンサーnet編集部でもドライブカウンタの実物を借りて、自分たちの運転を計測してみることにした。
そこそこ運転に慣れている編集部員たけだくんが、エスティマハイブリッドにドライブカウンタを装着してドライブ開始。いつも以上に慎重なアクセル操作を心がけ、ブレーキではエンジンブレーキを多用。そのために、自然と車間距離も広めに取ることに。カーブでも横Gがかからないようにゆっくりと侵入する念の入れようだ。
結果は、61点。自分の想像よりは低かったらしいが、見事5%のキャッシュバックをGetした。ちなみに、キャッシュバック率の詳細は下記のとおり。
59点以下:0%
60~69点:5%
70~79点:10%
80~89点:15%
90~100点:20%
実際に装着して運転すると、意外な変化が
今回の検証は1週間程度と短かったが、実際に「やさしい運転キャッシュバック型」に契約した場合、計測の条件は――
・契約車両にドライブカウンタが設置されている期間が180日以上であること
・ドライブカウンタで計測した契約車両の有効走行時間が、20時間以上であること
・ドライブカウンタで計測した契約車両の有効走行日数が、10日以上であること
と、なっている。
最初は点数が低くても、長く乗る間に急発進・急ブレーキが少ない運転の仕方のコツが分かってくる。つまり徐々に「やさしい運転」になっていくことで、高得点になるケースも多いとか。実際、検証でも点数は右肩上がりだったので、もう少し検証すれば20%割引も可能だったかもしれない。
体験したたけだくんの感想は「保険料がお得になるのも嬉しいけれど、自分の運転が点数化されるのが面白い。ゲーム感覚でより高得点を取りたくなるので、車間距離をあけて、信号が変わりそうになるときでも急がなくなりました」とのこと。
確かに、荒い運転が改善されて、事故のリスクが減るのは保険料の低下以上のメリット。身内の運転が乱暴だと感じている人は、この保険の加入を検討してみてはどうだろうか。
【関連リンク】
- やさしい運転 キャッシュバック型(ソニー損保)