8割以上が法律違反!? ヘッドライトはハイビームが基本のワケ
カテゴリー: カーライフ
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2013/10/31
あなたは、夜間、ヘッドライトをハイビーム(上向き)にしているだろうか? 少々古い数字だが、2007年に茨城県警が「ヘッドライトの点灯方法」を調査したところ、約86%が「ライトはロービーム(下向き)で走行」と回答したという。
道路運送車両法では、ハイビームを「走行用前照灯」、ロービームを「すれ違い用前照灯」と呼び、対向車がいない場合にはハイビームを使用すると定めている。
しかし、ハイビームとロービームの切り替えが面倒で、ついロービームのまま走っているというドライバーも少なくないだろう。実は、この行為はとても危険。茨城県警は今年1月、「県内で、夜間、歩行者が車にはねられる死亡事故29件について、半数の事故はライトを上向きにしていれば防げた可能性がある」という調査結果を発表している。
それでは、ハイビームはロービームと比較して、どの程度の危険回避ができるのだろうか。
JAFが今年10月に発表した「ロービームの限界を知るテスト」では、運転歴20年以上の30~50代の男女5名のモニターに時速80kmと時速100kmでテストコースを走行してもらい、任意に置かれた障害物までの停止位置を測定し、ハイビームとロービームの視認性の違いを検証している。
結果は、時速80kmでの走行時、ハイビームでは障害物から最短でも44m手前、最長では111m手前で停止。
ロービームでは、どのモニターも停止位置が大幅に障害物に近づき、2人に至っては、障害物のわずか1m手前で停止。時速100kmではロービームでは、5人中4人が障害物の前では停止できなかった。
JAFではこの結果を踏まえ、対向車や先行車、歩行者がない場合には、ライトを積極的にハイビームにして走行するとともに、ハイビーム・ロービームに限らず、照射範囲内で止まれる速度を心がけるよう呼びかけている。
「夜間のヘッドライトの基本はハイビーム」。事故軽減のためにも、是非、覚えておいて欲しい。
- 夜間走行時はハイビームが基本 ~「ロービームの限界を知る」テスト結果をホームページで公開~(JAF)
- 下向きのライト走行に潜む危険!(茨城県警本部交通企画課)