スズキ スペーシアカスタム (松本英雄)【ニューモデル試乗】
2013/08/23
基本のパッケージは標準のスペーシアと同様。後席スライドドアはターボ仕様が両側パワースライド、中間グレードのXSが左側のみパワースライド、エントリーグレードのXSは両側とも手動だ
リニアで頼りになるトルクと不安のないサスペンション
軽であることを忘れる広い空間とターボの走り
エンジンは自然吸気とターボの2タイプ。両者に外観上の違いはほとんどないが、ターボ仕様は15インチの大径ホイールを採用する(自然吸気仕様は14インチ)。精悍なデザインにマッチしているのはターボ専用の15インチホイールである。
試乗したのはターボ仕様。エンジンを始動して走り出す。ターボラグはなくCVTが良い仕事をしている。滑らかでトルク不足によるストレスも皆無だ。広い室内空間、そしてターボチャージャーによる力強い走りによって、軽自動車をドライブしていることを忘れてしまうほど快適だ。
トルクの大きさを確認すべく、ETCレーンを徐行で通過した後に合流へと加速してみる。3気筒の振動は不快ではなく、軽さと高回転ということも手伝ってハーモニックに感じる。
ターボチャージャーの恩恵によるリッターエンジン級のトルクは、軽い車重と相まって、リニアで頼りになる。小柄なハイトワゴンであるが不安のないサスペンション設定だ。
15インチでも乗り心地は悪くない。車体のネガティブなバイブレーションも感じられない。
コーナーなどで車体がグラリと横揺れするロールを抑えているほか、横風による空気抵抗の乱れも上手く吸収してドライバーと同乗者に不安を与えない。これはトレッド(左右車輪の中心間距離)が狭い軽自動車には大切なことだ。
快適性にも寄与するアイドリングストップ
アイドリングストップも進化した。3気筒のアイドリングは静かでも、長く乗れば振動が気になるもの。その意味でも、アイドリングストップは燃費への貢献もさることながら快適性アップにも効果があると言える。
日本の道路事情と住宅事情、そして税金事情から生まれた軽自動車だが、スズキの最新モデルを試乗してみて、デザインの好みはあるものの、文句のつけようがないレベルに進化していることを改めて確認できた。
SPECIFICATIONS
グレード | GS | XS | TS |
駆動方式 | FF | 4WD | |
トランスミッション | CVT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 3395×1475×1735 | 3395×1475×1740 | |
ホイールベース(mm) | 2425 | ||
車両重量(kg) | 860 | 920 | 950 |
乗車定員(人) | 4 | ||
エンジン種類 | 直3DOHC | 直3DOHC+ターボ | |
総排気量(cc) | 658 | ||
最高出力[kW(ps)rpm] | 38(52)/6000 | 47(64)/6000 | |
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 63(6.4)/4000 | 95(9.7)/3000 | |
JC08モード燃費(km/L) | 27.8 | 26.8 | 25.0 |
ガソリン種類/容量(L) | レギュラー/27 | ||
車両本体価格(万円) | 141.225 | 161.91 | 174.51 |
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