ターボのアドバンテージが、ゆとりある走りを演出する

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コンセプト

手頃なサイズのワゴンに待望のGDIターボが追加

ランサーセディアワゴンは2000年5月にデビューしたセダンをベースに開発されたコンパクトクラスのステーションワゴン。ロングホイールベースやセダンに比べて55mm長い全長により、クラスの割には余裕の室内空間をもつのが特徴だった。

これまでのモデルでは駆動系に1.8Lの自然吸気GDIエンジンとCVTの組み合わせのみが設定されていたが、今回のマイナーチェンジでGDIターボを搭載したT-ツーリングが追加された。このターボ車にはINVECS-IIのスポーツモード付き4速ATが組み合わされる。

手頃なサイズのボディに余裕のGDIターボエンジンを搭載することで、ゆとりある走りを目指したモデルだ。
室内&荷室空間

クラスを超えた室内・居住空間は健在

今回のマイナーチェンジではこれまでと異なる外観を備えたGDIターボ搭載車が設定されただけで、室内の居住空間や荷室空間は変更を受けていない。

もともとランサーセディアは、ワゴンのベースとなったセダンの段階から、2600mmというこのクラスとしては長めのホイールベースが設定されていた。ゆえにインテリアの居住空間は十分な広さが確保されている。そのうえワゴンではセダンに比べて全長を高くしたことで、室内空間はさらに広がった。

さらに「ワゴン」の名に恥じることなく、荷室スペースもセダンに対してリアのオーバーハングを55mm延長することで、たっぷりした空間が確保されている。35Lという大きな容量をもつラゲージフロアボックスもセディアワゴンの特徴だ。
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ドライブフィール

パワーの伸びよりもゆったりした走りに特徴

1.8LのGDIターボはすでにパジェロイオに搭載しているが、セディアワゴンのT-ツーリングでは低燃費でクリーンなGDIの特性を生かしながらも、ややパワーアップして165spを発生するとともに、最高出力を発生する回転数も300回転ほど高められた。シフトはスポーツモード付きの4AT。

といってもGDI ターボは決してスポーティ志向のターボではなく、低速域から余裕のトルクを発生し、ジェントルでゆとりのある走りを実現しようとしたもの。パワーの伸びよりもゆったりした走りが特徴だ。

エンジンの強化に合わせて足回りもやや硬めのチューニングが施されたが、足回りを強化したラリーアートエディションが別に設定されているので、走り志向のユーザーはこちらのモデルを選べばいい。
こんな人にオススメ
GDIターボのT-ツーリングは自然吸気のツーリングに比べて20万円高く、燃費も1L当たり2km悪くなるが、セディアワゴンの車両重量に対して余裕ある性能をもつ。日常のゆったりした走りを基本に、乗員や荷物の量に影響されないゆとりの走りを求めるユーザーにお勧め。
SPECIFICATIONS
グレード T-ツーリング
駆動方式 2WD
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4425 x 1695 x 1465
ホイールベース(mm) 2600
車両重量(kg) 1280
乗車定員 5人
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1834
最高出力 121kW(165ps)/5500rpm
最大トルク 220N・m(22.4kg-m)/3500rpm
車両本体価格 189.8万円
写真:桜井健雄 文:松下 宏