三菱 パジェロ 【プレイバック試乗記】
2009/05/27
※この記事はカーセンサー関東版39号(2000年10月19日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
上級モデルに遜色ない存在感と高級感のある仕上がり
↑レッドゾーンに迫る回転域ではGDI以上のスポーティな上昇感を実現(左)全幅はたっぷりと1875mmもある。グラマラスなボディは、もはやフルサイズクラスだ(右)
3代目の登場から1年を経て投入された新開発の3L MPI V6エンジンを搭載する、パジェロZRのロングモデルに試乗した。上級グレードとの外観上の違いは、グリルがメッキなのに対してブラックとなる程度で、存在感も高級感も遜色のない仕上がりだ。室内は明るいファブリック素材が用いられ、ファミリィカー的な雰囲気となっている。シートは背もたれがゆったりと広く、腰部をしっかりとサポートするもの。現行パジェロは、ドライビングポジションが改善されており、膝回りのゆとりをはじめ、快適性は非常に高い。
スポーティな感覚で、小気味よさはGDIエンジン以上
↑ミニバン的手法も取り入れつつ、パジェロらしさは6眼メーターで主張するインパネ(左)MPI(マルチポイントインジェクション)エンジンで低中速域のトルクが向上(右)
3LモデルのATは4速ATで、スポーツモード付きではないが、走りっぷりに不満はなかった。トルク感は3.5L GDIエンジンや、ディーゼルターボの野太いまでの力強さはないものの、走り出しや、軽いアクセルでの加速時にも特に重く感じることはない。それに加えて4000rpm前後で走行していると、グングン前へ出る小気味よさがあり、レッドゾーンに迫る回転領域ではGDI以上のスポーティな上昇感がある。特にディーゼル車に比べると、車重は100kg以上も軽く、その分路面からのインフォメーションが増した。これには現行モデルが大きく高級に変わりすぎて、SUVらしい乗り味を失ったと感じていた人たちにも、以前のスポーティ系パジェロに近い味わいを見いだせることだろう。
また現行モデルより精度を増したラック&ピニオン式ステアリングを採用しており、路面追従性が高く違和感のないハンドリングが楽しめる。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | ZR |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4735×1875×1855 |
ホイールベース(mm) | 2780 |
車両重量(kg) | 2000 |
乗車定員(人) | 7 |
エンジン種類 | V6SOHC |
総排気量(cc) | 2972 |
最高出力[ps/rpm] | 180ps/5500rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 27.0kg-m/4000rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 8.4 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛レギュラー/90 |
車両本体価格 | 284.5万円 |
根本 純の責任採点
コンセプト | 4点 | 取り回し | 4点 | 加速性能 | 4点 | ブレーキ性能 | 4点 |
フィニッシュ | 4点 | 操作系の使い勝手 | 5点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 4点 |
前席居住性 | 5点 | ラゲージルーム | 5点 | 操縦安定性 | 4点 | 燃費 | 4点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 4点 | 高速安定性 | 3点 | ステータス | 3点 |
内装の質感 | 3点 | トルク感 | 3点 | しっかり感 | 4点 | コストパフォーマンス | 4点 |
得点合計 | 79/100 |
三菱 パジェロ 【プレイバック試乗記】/試乗レポート
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