マツダ ロードスター 【マイナーチェンジ】
カテゴリー: マツダの試乗レポート
タグ: ロードスター
2009/03/11
中身の濃いマイナーチェンジを実施
今こそ若年層に乗ってほしい一台
PERFORMANCE
内外装ほか、走りを磨いた中身の濃いマイナーチェンジ
今回のマイナーチェンジは最近のマツダのデザインモチーフを取り込みながら、内外装を変更。グレードは若干整理され、RS&RS RHTが6MT、競技用のベース車両となるNR-AとSが5MT。もっとも上質なVS RHTとS RHTには電子制御6ATを採用する。エンジンは2L DOHCを継続採用するが、MT車はレブリミットを7500rpmにすることで高回転域の伸び感を向上させているという。
DRIVING
切れ味を増したハンドリング。一方乗り心地は大幅に向上
走り出してすぐ、ステアリングを切った際の自然なロール感に「これは進化したな」と感じ取ることができる。さらに特筆すべきはその乗り心地と6MTのフィーリングだ。17インチを履くRSでも路面からの入力を軽くいなし、突き上げはかなり緩和されている。また6MTは改良され軽い操舵力でスパッと小気味よく入る。これが気持ちのいい走りにプラスに働くのだ。
SPACE
スポーツカーに求められる機能性と細部の質感を向上
まず目を引くのがインパネの装飾パネルがピアノブラックからダークシルバーに変更されたこと。好みはあるが、空調ダイヤルにシルバー装飾のリングを追加することでトータルコーディネイトはうまくいっている。また、スポーツカーの命とも言えるメーターは従来からの5連タイプのフォントなどのデザインを変更。視認性はもちろんだが質感が向上している。
OWNERSHIP
車好きはもちろんだが、今こそ若年層に乗ってほしい
マツダの車、特にマイナーチェンジではかなり大幅な手が加えられることが多い。そのこだわりと本物の作り込みには拍手を送るが、この車を買う人はやはり少し年配の車好きの層だろう。そういう人にはこの良さがすぐに伝わるだろうが、やはり若年層にこそ、この車のハンドルを握ってもらい車本来の楽しさを味わってもらいたい。
SPECIFICATIONS
グレード | RS |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 6MT |
全長×全幅×全高(mm) | 4020×1720×1245 |
ホイールベース(mm) | 2330 |
車両重量(kg) | 1120 |
乗車定員 | 2人 |
エンジン種類 | 直4DOHC |
総排気量(cc) | 1998 |
最高出力 | 125kW(170ps)/7000rpm |
最大トルク | 189N・m(19.3kg-m)/5000rpm |
車両本体価格 | 260.0万円 |
RATING
EQUIPMENT(装備)
走りにかかわる装備類は充実しているが、オーディオはVS RHT以外、レス設定(4スピーカーは標準装着済み)となる。またフルオートエアコンやスタートシステム付きキーレスエントリーも標準装備する。
SAFETY(安全性)
DSC(横滑り防止装置)はRS、RS RHT、VS RHTの3グレードに標準装備。ディスチャージヘッドランプは全グレード、SRSサイドエアバッグはNR-A以外に標準装備されるなど内容は充実している。
ECO(環境性能)
触媒の浄化性能の向上などにより、全グレードで平成17年度基準排出ガス規制75%を達成。一方、平成22年度燃費基準は公表されていないが、6MT車の6速ギア比を高速化し実用燃費を向上させた。
MILEAGE(燃費)
10・15モード燃費はRSが13.0km/L、6ATを搭載するVS RHTは11.8km/Lとなる。パフォーマンスを向上させつつ、この数値に抑えていることを逆に評価したい。また今回インパネ内に平均燃費計を新採用した。
VALUE(バリュー)
マイナーチェンジではあるが、フルモデルチェンジに近いくらい中身の濃い変更が行われている。改めてマツダの丁寧な車作りには頭が下がる。まさに最新のロードスターが最良である証明だろう。
総合評価
17
マツダ ロードスター 【マイナーチェンジ】/試乗レポート