【試乗】新型 ホンダ ヴェゼルツーリング|ボディ剛性がアップし足回りもしなやか! ついつい遠出したくなるようなコンパクトSUV
カテゴリー: ホンダの試乗レポート
2019/03/15
老若男女問わず人気のモデルに長距離でも快適な移動空間を提供する1台
コンパクトSUVであっても安っぽさを感じさせないモデルが、ホンダ ヴェゼルである。
登場から6年目に突入してなお、たくさんのユーザーに支持されている。その理由のひとつは、古さを感じさせないデザインであろう。
発売当時はガソリンモデルとハイブリッドモデルのラインナップであったが、今回は1.5Lターボを搭載した“ヴェゼルツーリング”が登場した。
これはとても納得できるモデルである。なぜならば、高速走行時のヴェゼルはパフォーマンスと静粛性に懸念点があったからだ。
プラットフォームはフィットベースで作られているので、ボディ剛性をヴェゼルクラスにアップさせることは中々難しい。
長距離の移動において快適な空間を作り出すには、サスペンションをしっかり、しっとりと動かす必要がある。それには剛性感が欠かせない。
乗ってすぐわかった剛性の高さ! 乗り心地も良く快適な移動空間になっている
試乗会の会場は、エンジニア泣かせである『かずさアカデミアパーク』。
ここの石畳は、路面から伝わる振動の大きさと、そのいなし方がとてもよく理解できる。ここで印象が良好なモデルは公道を走っても悪いことはない。
搭載される1.5Lターボエンジンは、走り出しなどのトルクを必要とする場面でターボの圧力が高くなり、音が大きいと感じた。
しかし、決して不快な音ではない。ホンダのエンジンは剛性が高いため、むしろ心地よい音に聞こえるのだ。
そして走り出した後は一転し静粛性が高い。
また、サスペンションの動きもしなやかになっており、2013年発売の初期型モデルに比べて成熟していることがすぐにわかった。
ボディ剛性が向上し、出力にゆとりがあるので、中速のカーブが連続するところは特に軽快で楽しい。
ホンダは独自の開発によってCVTを軽快にするための努力をしてきている。ヴェゼルツーリングでは最良の効率とレスポンの良さを投入している。
ステアリングの剛性感が高くなると安心感も高まる。そうなると表面的な高級感ではなく内部の質がぐっと良くなる感じがするのだ。ドライブする喜びはそういう部分で感じるのではないだろうか。
高速では加減速を繰り返してみるが、CVTの影響で、ひと回り大きな排気量の車のような雰囲気にしていることがわかる。
ホンダセンシングを使って一定走行で走らせるが、このコンパクトなSUVにして大人の雰囲気が伝わる。あらためてホンダセンシングって良くなったなぁと感じずにいられない。
評価が高く、売れているモデルをより良くするための試行錯誤をしたヴェゼルツーリングは、とてもキレイにまとまっている。
遠くに行きたくなるコンパクトSUVだと思いながら試乗時間目いっぱい走らせた。
【スペック・諸元表】※試乗車
■グレード:ツーリング ホンダセンシング ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直列4気筒DOHC+ターボ ■総排気量:1496cc
■最高出力:127(172)/5500 [kW(ps)/rpm]
■最大トルク:220(22.4)/1700-5500[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:2WD ■トランスミッション:CVT
■全長x全幅x全高:4340 x 1790 x 1605(mm) ■ホイールベース:2610mm
■ガソリン種類/容量:レギュラー/50(L)
■JC08モード燃費:17.6(㎞/L)
■車両価格:290万3040円(税込)
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