【試乗】新型 ホンダ ヴェゼル モデューロX|カスタマイズパーツによるさらなる進化を感じるヴェゼル
カテゴリー: ホンダの試乗レポート
2020/01/19
コンプリートモデルのモデューロX
ホンダ ヴェゼルが登場した当時の試乗会は、もう6年も前のことだ。
乗り心地とトランスミッションがもっと良くなるとよりスムーズになるのではと思いながらも、すごいアイデアをもって創り出された、ヒエラルキーを感じさせないコンパクトSUVには感心したものだ。
ホンダのシャシーの特徴といえば、意のままのフィーリングを大切にするスポーティなハンドリングだ。
しかしこうしたハンドリングをもつ車は、外乱から影響を受け不安定な走りを見せるという場合も多い。
そのような時折見せる不安定な走りを、エアロパーツは補うことができる。
試乗するモデューロXは専用のエアロなどカスタマイズパーツを装着し販売する、コンプリートカーブランドである。
今回はそのあたりをどのように進化させてきたのか楽しみに、ツーリング(ターボモデル)とハイブリッド、2モデルのモデューロXを街中と首都高速で試乗した。
軽快スポーティ派にはFFモデルがオススメ
まず、ホンダ ヴェゼル ツーリング モデューロXの試乗だ。
FFに1.5リッターターボであるので軽量でありスポーティな雰囲気であることは想像できる。
さて、エンジンを始動して発進だ。これは静かで申し分ない。
Dレンジから発進すると実にスムーズでトルクの変動も少ない。ホンダはCVTは独自に開発してきた経緯もありノウハウは万全だ。
効率が良いところにエンジン回転をとどめておけるCVTはよりスポーティにさせ、一気に高速を走りたくなる。合流もスイスイと行ける。軽快でステアリングを切るとSUVとは思わせない身軽さも特徴である。ここまで言うといいとこだらけと思うだろうが、乗り心地はしなやかさに欠ける。
高速域といっても湾岸線を走るときに90km/hに達していない程度であるから、東名のような道路であればもう少し緩和されるに違いないが……。
とはいったものの、機敏さは絶品でコーナリングが明らかに違う。
以前のように硬めだからといって、ボディのバイブレーションもない。不愉快なことがなく、はっきりと好みが分かれる車で、軽快スポーティ派にはFFモデルがオススメである。
安定性が抜群かつ滑らかなハイブリッド モデューロX
次にハイブリッド4WD仕様だ。スタートボタンを押しゆっくりと発進すると静かであり、とても滑らかな動き出しだ。
例えるなら、プリンを作るときに溶き卵を何度か濾して作られたようなそんな滑らかさがある。
また、7速DCTは発売当時から比べると、これまた滑らかでステップアップのシフトがスポーティでいい。
しかし今回の試乗で評価するべきは、それのみではない。
実際に試乗してみると、落ちついた走りでダンピングがより精度よくスムーズに動いている印象である。
モデューロXと聞くとスポーティさを全面的に押し出している印象で、実際にヴェゼル ハイブリッド モデューロX 4WDはとても乗り心地がいい。
街中の道をスイスイと気持ちよく走らせることができる。
特にトルクが必要なところでは、ホンダのハイブリッドの特徴であるスタート時のモーターの役割は滑らかで嫌みのない後押しが感じられた。
山手の急な坂道を駆け上がるときでもエンジンが始動してもロスが少ないツインクラッチのトランスミッションの制御と相性もよく、モーターも介入して拍子抜けするくらい静かで乗りやすい。
そこから首都高速に入り一気に加速する。エンジンが得意なホンダらしい、心地よいサウンドだ。
合流して高速域でベイブリッジを走る。直線安定性がとてもいい。
コンテナトレーラーが横を通過しても吸い込まれるような感触を感じることもない。エアロパーツの影響とサスペンションとのセッティングで、ここまで安定性と心地よさが素晴らしくなるのかと実感した。
ステアリングを一定の舵角で曲がるときに、ステアリングホイールの修正が一定かどうかがいい車のひとつの指標となる。それがこの車に乗ることであらためて感じることができた。
17インチとのマッチングも良好で、高速螺旋道路でも安定感を感じさせる本当にいい走りの車である。
【試乗車 諸元・スペック表】
●1.5 ツーリング モデューロX ホンダセンシング
型式 | DBA-RU1 | 最小回転半径 | 5.5m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.34m×1.79m×1.61m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.61m |
ミッション | CVT | 前トレッド/後トレッド | 1.54m/1.54m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 1360kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.17m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
クリスタルブラック・パール |
||
オプション色 |
プラチナホワイト・パール、プレミアムクリスタルレッド・メタリック、プレミアムクリスタルブルー・メタリック |
||
掲載コメント |
- |
エンジン型式 | L15B | 環境対策エンジン | H17年基準 ☆☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 40リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 1496cc | 燃費(WLTCモード) | - |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 172ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
220(22.4)/5500 |
型式 | DBA-RU1 |
---|---|
駆動方式 | FF |
ドア数 | 5 |
ミッション | CVT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | クリスタルブラック・パール |
オプション色 | プラチナホワイト・パール、プレミアムクリスタルレッド・メタリック、プレミアムクリスタルブルー・メタリック |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.5m |
全長×全幅× 全高 |
4.34m×1.79m×1.61m |
ホイール ベース |
2.61m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.54m/1.54m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1360kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.17m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | L15B |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1496cc |
最高出力 | 172ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
220(22.4)/5500 |
環境対策エンジン | H17年基準 ☆☆☆☆ |
使用燃料 | レギュラー |
燃料タンク容量 | 40リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | -km/L |
燃費基準達成 | - |
●1.5 ハイブリッド モデューロX ホンダセンシング 4WD
型式 | DAA-RU4 | 最小回転半径 | 5.3m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.34m×1.79m×1.61m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.61m |
ミッション | 7AT | 前トレッド/後トレッド | 1.54m/1.54m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 1390kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.17m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
クリスタルブラック・パール |
||
オプション色 |
プラチナホワイト・パール、プレミアムクリスタルレッド・メタリック、プレミアムクリスタルブルー・メタリック |
||
掲載コメント |
- |
エンジン型式 | LEB | 環境対策エンジン | H17年基準 ☆☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | 40リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 1496cc | 燃費(WLTCモード) | - |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 132ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
156(15.9)/4600 |
型式 | DAA-RU4 |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | 7AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | クリスタルブラック・パール |
オプション色 | プラチナホワイト・パール、プレミアムクリスタルレッド・メタリック、プレミアムクリスタルブルー・メタリック |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.3m |
全長×全幅× 全高 |
4.34m×1.79m×1.61m |
ホイール ベース |
2.61m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.54m/1.54m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1390kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.17m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | LEB |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1496cc |
最高出力 | 132ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
156(15.9)/4600 |
環境対策エンジン | H17年基準 ☆☆☆☆ |
使用燃料 | レギュラー |
燃料タンク容量 | 40リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | -km/L |
燃費基準達成 | - |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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