ホンダ 新型インサイトに試乗。スポーティセダンに生まれ変わり、走りも見た目もゆとりを手に入れた
カテゴリー: ホンダの試乗レポート
2019/02/19
親しみやすいハッチバックから高級感のあるセダンに! その実力はいかに?
4年間の時をへて復活したインサイト。
先代、初代に比べると外観の雰囲気は十分に成熟した装いで、復活までのブランクを埋める出来栄えだ。
スタイリングは一見するとハッチバックのようだが、れっきとしたセダンである。重心を後方に置いてフロントを長く見せることで、スポーティで軽快な印象となっている。
実際に目の前で見ると、現代の車としては決して大きくないサイズだ。しかし、高級感あるフロントマスクで、横から見たときに大きく見えて堂々としている。
小さくとも最大限ボディを大きく見せ、なおかつ高級感ものぞかせるというデザインは、日本が得意とする技術でホンダの真骨頂だ。
見た目を裏切らないスポーティな走りで完成度の高いセダンだ
ドアを閉じたときの音は、硬質な作りを感じさせると同時に精度の高さも感じる。
乗り込んでみると、エンジンフードの左右にキリリと立ち上がったプレスラインが用いられていて、車両の感覚がつかみやすい。
パワースイッチを入れて電子的なセレクターレバーをDレンジに入れてスタートだ。
ハイブリッドの中でもモーターのみで動く距離は短めだがとても静かだ。
SPORT HYBRIDのいい点は、エンジンのトルクが足らない領域ではモーターのアシストを加え、より力強い加速を可能にする部分だ。
それと同時にエンジンの効率がいいところを積極的に使えるという点が優れている。
このシステムによって、1.5Lながら軽快な走りが可能となるのだ。
幹線道路を走り出してストップアンドゴーを繰り返すが、ブレーキを踏んだ感触が自然でとても扱いやすい。
国内のハイブリッドモデルの中では、最も細かな調整ができるブレーキフィールだ。
乗り心地は思った以上にスポーティな味付けで、車の動きが理解しやすい。乗り心地を損なわずに、バランスの取れたセッティングだ。
一般道では極めて乗りやすく、これといった不満な点は見つからなかった。
高速道路に入るため、合流車線をグッと加速する。
エンジン音は1.5LとCVTということもあり、エンジン回転数が高めでキープされるために少々ノイズが気になるが、一定速度になると1.5Lとは思えないほど静粛性が一気に向上する。
加速時はアクセルを踏みすぎずに、モーターを積極的に使うような優しいアクセルの踏み方をすれば、ジェントルな走りが可能だ。
高速ではいささか風切り音が気になるが、時速80km/h程度のクルージングでは完成度の高さがうかがえる1台である。
目立たないけどちょっぴりゆとりを感じたい。そんな人にはぴったりなモデルだろう。
【SPECIFICATIONS】※試乗車
■グレード:LX ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直列4気筒DOHC+モーター ■総排気量:1496cc
■最高出力:80(109)6000 [kW(ps)/rpm]
■最大トルク:134(13.7)/5000[N・m(kgf・m)/rpm]
■モーター最高出力:96(131)4000-8000 [kW(ps)/rpm]
■モーター最大トルク:267(27.2)/0-3000[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:2WD ■トランスミッション:CVT
■全長x全幅x全高:4675 x 1820 x 1410(mm) ■ホイールベース:2700mm
■ガソリン種類/容量:レギュラー/40(L)
■WTLCモード燃費:28.4(㎞/L)
■車両価格:326万1600円(税込)
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