スムーズな走り、燃費の向上、安全性。充実の装備を実現

  • 日産 ムラーノ 走り|ニューモデル試乗
  • 日産 ムラーノ インパネ|ニューモデル試乗
  • 日産 ムラーノ リアスタイル|ニューモデル試乗

PERFORMANCEエンジン種類やミッション、最新装備などを解説

2.5L車にFF車を新設定

3.5LV6と2.5L直4、ムラーノは2種類のエンジンに4WDとの組み合わせだったが、今回ユーザーサイドから要望の高かったFF車をラインナップに追加した。設定は2.5L車でミッションはCVTのみ、グレード構成も4WDに準じているが、最廉価の250XLは300万円を切る戦略的な価格設定としている。

DRIVING実際に運転してのドライビングフィールを解説

大人一人分の軽量化が効いている

試乗した上級仕様の250XVの車両重量は1710kg。同グレードの4WD仕様より80kg、大人約一人分軽いことになる。たかが80kgだが、されど80kg、出だしや追い越し、コーナリングでふと感じるのは切れ味の増した加速感や鼻先の軽さだったりする。都市部の走行がメインなのであればこの選択は十分にアリだ。
  • 日産 ムラーノ フロントシート|ニューモデル試乗
  • 日産 ムラーノ ホイール|ニューモデル試乗
  • 日産 ムラーノ エンジン|ニューモデル試乗

SPACE室内空間の広さや演出を解説

ティアナ同様のくつろぎ感

250XVはHDDカーナビ(音の良いBOSE製オーディオも同様)こそメーカーオプションとなるが、本革シートやツインサンルーフなど装備は超がつくほどの充実ぶり。特に後席のゆったりとした広さはプラットフォームを共有するティアナ同様「おもてなし」感も十分。ラゲージスペースの使い勝手も良い。

OWNERSHIPスタイルや品質など所有する喜びなどを検証

見た目は変わらないので

2駆だ4駆だというこだわりはこの車にはあまり当てはまらない。あくまでも洗練されたデザインがこの車の持ち味。その点では今回の2WD車の追加設定はムラーノというプロダクトに興味のある人にピッタリ。価格面でもメリットがあり(17万8500円も安い)魅力的に映るのではないだろうか。

SPECIFICATIONS

グレード 250XV
駆動方式 FF
トランスミッション CVT
全長×全幅×全高(mm) 4825×1885×1700
ホイールベース(mm) 2825
車両重量(kg) 1710
乗車定員 5人
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 2488
最高出力 125kW(170ps)/5600rpm
最大トルク 245N・m(25.0kg-m)/3900rpm
車両本体価格 297万8000~404万2500円

RATING走行性能だけでは車は語れない。そこで快適装備の充実度や安全性の高さ、環境性能、燃費、バリューの5つのポイントで評価する

総合評価16/ 25
EQUIPMENT(装備)3/ 5
HDDナビはオプションだが、リア&サイドブラインドモニターは車両情報表示を行う7インチの液晶モニターとセットで標準装備。ボディが大きめのSUVだからこそ、この手の装備はありがたい
SAFETY(安全性)4/ 5
前席/サイド/カーテンシールドと3種類のSRSエアバッグを標準装備。車両安定デバイスはVDCのほか、各車輪のブレーキ力を制御するブレーキングLSDも装備。車重のあるSUVには有効な装置だ
ECO(環境性能)4/ 5
日産は走行実態を反映したより厳しいJC08モード試験で公表しているが、平成17年度排出ガス基準は50%低減で星3つを取得。平成22年度燃費基準は+10%達成とやや物足りない印象も受ける
MILEAGE(燃費)2/ 5
10・15モード燃費は11.6km/Lと星2つ。同じグレードの4WD車が11.0km/Lだが、車載の燃費計などを見ていると実用ではもっと差が出ると感じた。軽快な走りと燃費性能はFFグレードの魅力といえる
VALUE(バリュー)3/ 5
4WDとの価格差ではオプションのHDDナビは残念ながら装着できない。正直もう少し価格差があるかと思っていた。ただ、ムラーノという車の販売面での間口を広げたことは評価できる
写真:篠原晃一 文:高山正寛