※この記事はカーセンサー関東版46号(2000年12月7日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

滑らかで安心感のある足回りと軽快ではないが、十分な加速力

  • フォード フォーカス 走り|ニューモデル試乗
  • フォード フォーカス リアスタイル|ニューモデル試乗
↑滑らかで安心感ある走りはリアのマルチリンク式サスペンションによるもの(左) この角度から見る5ドアが一番個性的でバランスが良い(右)
フォードフォーカスは、3月に1.6Lが日本市場に投入され、話題になった車だ。今回の2Lモデルの追加は、日本での輸入車マーケットが1.6Lよりも2Lエンジンのほうが販売に有利、とフォードが判断したから。

エンジンは2Lの直4DOHCで131psの最高出力と18.2kg-mの最大トルクをもっている。1.6Lと比べると31ps、3.4kg-mという大幅な性能アップ。車両重量は5ドアハッチバック、ステーションワゴンともに1.6Lより40kg増だ。

1.6Lとの装備の違いは、リアシートに6:4分割機能を追加、運転席のアームレスト、助手席サイドポケット、可倒式ルーフアンテナ、エンジンアンダーカバーがそれぞれ新たに装着された点だ。価格は5ドア220万円、ワゴン240万円で1.6Lより23万円高になる。

コンパクトで扱いやすいボディサイズも魅力

  • フォード フォーカス インパネ|ニューモデル試乗
  • フォード フォーカス エンジン|ニューモデル試乗
↑エクステリアの鋭い線とオーバルパターンをモチーフにしたインパネ(左) 2Lの直4エンジンはフロントに横置きにマウントされ、前輪を駆動(右)
試乗のメインは、スタイリングが個性的な5ドアハッチバックだ。右ハンドルの運転席に座るとシートが体にフィットする感じが伝わってくる。スポーティさを強調した2Lモデルらしいシートだ。

ミッションは4 速AT。Dレンジでスタートすると、低回転域からたっぷりとあるトルクで、グングン加速する。1.6Lモデルほどの軽快感はないが、速い。サスペンションはこのクラスで唯一、リアに完全独立式のマルチリンクを用いているだけに、コーナーでのふんばりも良かった。ボディのロールも車速に合わせてリニアに傾くので安心感がある。

ボディサイズはVWゴルフと全長が同じ、全幅はやや狭いというコンパクトサイズなので、扱いやすい。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード 2.0 ギア
駆動方式 2WD
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4155×1710×1480
ホイールベース(mm) 2615
車両重量(kg) 1220
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1969
最高出力[ps/rpm] 131ps/5500rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 18.2kg-m/4500rpm
10・15モード燃費(km/L) 11.0
ガソリン種類/容量(L) 無鉛プレミアム/55
車両本体価格 220万円

石川真禧照の責任採点

コンセプト 3点 取り回し 3点 加速性能 3点 ブレーキ性能 3点
フィニッシュ 3点 操作系の使い勝手 3点 乗り心地 4点 環境対策 3点
前席居住性 3点 ラゲージルーム 4点 操縦安定性 4点 燃費 3点
後席居住性 4点 パワー感 4点 高速安定性 4点 ステータス 3点
内装の質感 3点 トルク感 4点 しっかり感 3点 コストパフォーマンス 4点
得点合計 68/100
(Tester/石川真禧照 Photo/奥隅圭之)