ボルボ S60T4 Rデザイン ポールスター・パフォーマンス・パッケージ|ニューモデル試乗

車好きのお父さんにはぴったりのアイテム。このパッケージを適用しても新車保証が継続されるし、11年、12年といった過去のモデルに対応できるのもうれしい。見た目の変化は小さなバッチひとつ。お小遣いをためて奥さんに黙って試してもきっとバレない

さり気なく「いいね」にチューンアップ

20ps&45N・mの出力向上

端的に言えば、「S60 T4 R-DESIGN」をコンピューターチューンで、20ps&45N・m出力向上させたモデルだ。そして、その開発を担当したのが車名にある「ポールスター」である。

そもそもは、ボルボのモータースポーツ公式パートナーで、90年代後半以降のWTCCやBTCCといったツーリングカーレースに参戦しており、昨年はスウェーデンのツーリングカーレースTTAでタイトルを獲得している。かつてのAMGや、アルピナといったイメージだろう。

ボルボは昨年、日本で初めてこの「ポールスター・パフォーマンス・パッケージ」をT6エンジン搭載モデルに設定。それが好評だったことから今回、T4にも導入されることになった。

実用域重視の扱いやすいセッティング

外観上の違いはリアに備わる真四角なブルーのエンブレムのみ。そのさりげなさがいい。最高出力200ps、最大トルク285N・mを発揮するというが、今どき驚くような数値ではない。アクセルを踏めばいつもより軽くすっと前に出る、実用域重視の扱いやすいセッティングだ。

そして安心なのが、専用プログラムのインストール作業は全国のボルボディーラーで行われ、その後も新車保証が適用されること。それでいて20万円という価格はとても魅力的だ。T4エンジン(型式:B4164T)を搭載するV40、S60、V60、V70の各2013年モデルに導入可能で、順次2011年、2012年モデルへも対応するという。

今時のコンピューターチューンは、燃費性能や快適さを損なわずにさり気なくパフォーマンスアップ。「速いね」というよりは「いいね」がまさに雰囲気だ。

内外装にスポーティな専用パーツを装着するRデザイン装着モデルが用いられる。パッケージ価格は20万円(作業工賃込み)

内外装にスポーティな専用パーツを装着するRデザイン装着モデルが用いられる。パッケージ価格は20万円(作業工賃込み)

Rデザインには専用ステアリングや本革シートを装着。アルミパネルも採用されスポーティな仕立て

Rデザインには専用ステアリングや本革シートを装着。アルミパネルも採用されスポーティな仕立て

内外装でベースモデルとの違いはリアエンブレムのみ。そのほかにオーナーズブックと認定書が付いてくる

内外装でベースモデルとの違いはリアエンブレムのみ。そのほかにオーナーズブックと認定書が付いてくる

SPECIFICATIONS

グレード S60T4 R-DESIGN POLESTAR Performance Package
駆動方式 FF
トランスミッション 6DCT
全長×全幅×全高(mm) 4630×1845×1480
ホイールベース(mm) 2775
車両重量(kg) 1540
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHCターボ
総排気量(cc) 1595
最高出力[ps/rpm] 200/5750
最大トルク[N・m/rpm] 285/2000-4250
車両本体価格(万円) 479
Tester/藤野太一 Photo/向後一宏