フェラーリ 360 F1スパイダー 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: フェラーリの試乗レポート
2009/10/13
※この記事はカーセンサー関東版2001年17号(4月26日)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
モデナほどの強靭な剛性感はないが、究極的な運動性能とパワーフィール
↑デザインはフェラーリの定石どおりピニンファリーナが担当した(左) アナログメーターが整然と配置されたインパネ。視認性は十分に確保されている(右)
フェラーリの8気筒モデルに、フルオープンボディの360スパイダーが追加設定された。
すでに日本にも正規輸入されている360モデナと共通のメカニズムをもつ。この最新のスパイダーには、もちろん6速MTと、それをベースに開発された2ペダル方式のF1の両仕様が設定されるのもモデナと同様だ。この360スパイダーに対面して、まず感動するのは、美しくオープン化されたそのスタイリング。わずか28秒で開閉が可能なオートマチックのソフトトップも見どころの一つだ。
運動性能は世界の一線級に位置するオープンスポーツ
3586ccのV型8気筒DOHC5バルブエンジンは、400ps&38.0kg-mを発揮する(左) メッシュタイプのチャレンジグリルは、オプションとして設定されているもの(右)
フルオープン化という言葉から、まず心配されるのは、スポーツカーにとって運動性能を左右する重要な要素ともいえる剛性の低下。事実同じ360でも、このスパイダーの捻れ剛性値は、モデナと比較して40%も低い数値になる。だが実際に試乗してみた360スパイダーの走りはどうだ。確かにモデナで感じたほどの強靭な剛性は得られていないものの、オープンスポーツとしての360スパイダーの運動性能は、確実に世界の一線級に位置するものだ。今回の試乗車はパドルシフトを備えるF1仕様。ミッドに搭載される400ps版のV型8気筒DOHC5バルブユニットは、その数値が物語っているように、高速域ではまさに頭上に突き抜けるかのようなパワーフィールを示す。だからといって実用域での扱いが難しいエンジンに仕上がっているのではない。市街地でのフレキシビリティも相当に魅力的だ。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | 360スパイダー(F1) |
駆動方式 | MR |
トランスミッション | 6AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4490 x 1925 x 1235 |
ホイールベース(mm) | 2600 |
車両重量(kg) | 1520 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン種類 | V8DOHC |
総排気量(cc) | 3586 |
最高出力[ps/rpm] | 400ps/8500rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 38.0kg-m/4750rpm |
10・15モード燃費(km/L) | - |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/98 |
車両本体価格 | 1898万円 |
山崎元裕の責任採点
コンセプト | 5点 | 取り回し | 4点 | 加速性能 | 5点 | ブレーキ性能 | 5点 |
フィニッシュ | 5点 | 操作系の使い勝手 | 5点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 4点 |
前席居住性 | 5点 | ラゲージルーム | 4点 | 操縦安定性 | 5点 | 燃費 | 3点 |
後席居住性 | - | パワー感 | 5点 | 高速安定性 | 5点 | ステータス | 5点 |
内装の質感 | 4点 | トルク感 | 5点 | しっかり感 | 4点 | コストパフォーマンス | 4点 |
得点合計 | 86/95 |
フェラーリ 360 F1スパイダー 【プレイバック試乗記】/試乗レポート
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