ポルシェ ボクスター/ケイマン GTS(嶋田智之)【海外試乗】
カテゴリー: ポルシェの試乗レポート
2014/07/03
▲2シーターってだけでハードルは高いが、人生が段違いに爽快さを増すという点で我儘を通す価値は十分にある。屋根あきで優美なボクスターなら「お前と星空を眺めに行きたい」とか何とか、奥方または彼女を口説きやすいかも。PDKは全方位的に速くて優秀だしね
超高価格系スーパーカーなんていらない、かも
くそっ! やっぱり絶品じゃないか! と思った。もともとスポーツカーとしての死角らしい死角が見当たらない現行ボクスター&ケイマンだが、それぞれのトップグレードとして追加された“GTS”は、決して安くないスポーツクロノパッケージとPASMの最強コンビ、それに20インチホイールを標準で備え、ハンドリングマシンとしての抜群の気持ちよさと運動性能をあらためて見せつける。
▲ブラックの大型エアインテークやディフューザー風ロアパネル、スモーク仕上げのライト類などで個性を強めた
軽やかで素直で素早いターン。狙ったラインから外れる気が全くしないトレース性。恐るべきコーナリングスピード。饒舌なインフォメーション。オーバーステアを誘発しても無理なくピタリと姿勢を収めていけるような従順さ。……快感! である。
値段が倍以上するミッドシップ系スーパーカーたちにも、ちっとも負けてない。
▲インテリアにはブラックのレザーを用いたスポーティな仕立て。オプションで様々なカラーが選択できる
▲中央部にアルカンターラを用いたスポーツシート・プラスを標準で装着。ヘッドレストにロゴが刺しゅうされている
充分以上のスピードと快感。“GTS”を選ばない手はない
ぶっちゃけ、“S”より15psと10N・m高められてるパワーとトルクの違いは体感しにくいが、データ上では確実に速さを増してるし、何よりどの領域においてもシャープだし、どこから踏んでいっても爽快な加速を味わわせてくれる。
専用のエグゾーストシステムも911のGT3みたいな快音だ。十分以上のスピードと快感をしっかりと併せ持っているのである。
“S”ではオプション設定となっているPASM、スポーツクロノパッケージ、スポーツエグゾースト、そして“カレラS”20インチホイールなどは“GTS”では標準設定。これら誰もが欲しがる数々の優れたオプションを追加しただけでも、“S”と“GTS”の価格差を軽く埋めてしまう。そのうえエンジンも内外装も専用のあつらえ。
ボクスター&ケイマンを狙うなら“GTS”を選ばない手はない。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:CAYMAN GTS
■乗車定員:2名
■エンジン種類:水平対向6DOHC
■総排気量:3436cc
■最高出力:340/7400[ps/rpm]
■最大トルク:380/4750-5800[N・m/rpm]
■駆動方式:MR
■トランスミッション:7DCT
■全長×全幅×全高:4404×1801×1284(mm)
■ホイールベース:2475mm
■車両重量:1345kg
■車両本体価格:979万円
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