BMW X5|ニューモデル試乗

BMWは大きな声でうたっていないが、オートブレーキは標準装備で、オプションのACCの使い勝手も優れていた。さらに車載の通信モジュールを利用したサービス「BMWコネクテッド」を搭載する。普段の足は別の車で、この車は旅行や趣味のために、がスマートかと

凝縮感に満ちた、X5としてのひとつの完成形

イチオシグレードはもちろんディーゼル

2012年に先代X5で始まったBMWの、日本市場に向けてのクリーンディーゼルモデル拡販戦略が、昨年3シリーズで一気にブレイクした。そして、この新型X5におけるイチオシグレードももちろんディーゼルだ。

3L直6ターボディーゼルモデル(35d)を、3L直6ターボのガソリンモデル(35i)よりも安価なエントリーグレードに設定にしているところにもその狙いがみてとれる。

ディーゼルを意識させるのは文字のみ、本当に驚くほど静か

特段意識もせず運転席に座りスタートボタンを押して走りだした。ん、ディーゼル? 思わず反すうする。あの3シリーズでも、メルセデスのEクラスでもわずかに聞こえてくるガラガラ音がまったくない。信号待ちではアイドルストップし、ディーゼルであることを意識させるのは、燃料計の真ん中にあるDieselの文字のみ。言われなければ多くの人は気づかないだろう。本当に驚くほど静かだ。

出力は258ps/560N・m。それに不満があるはずもない。わずか1500回転から最大トルクを発揮し、2t超のボディを苦もなく軽快に走らせる。アイドルストップからの再始動にもストレスはない。8速ATとの組み合わせで燃費も13.8km/L(JC08モード)に達した。

エクステリアデザインはBMWドイツ本社に在籍する日本人デザイナー、永島譲二氏によるもの。ボディサイズは全長が約20mm拡大された程度で、抑揚を与え、空気抵抗の低減を重視しながらも先代からの印象をあえて変えないキープコンセプトを選択している。インテリアも同様、BMWの文法にのっとったものだ。

「X」の名を冠する初のモデルとして初代X5が導入されたのは2000年のこと。以来、3世代にわたって熟成を重ねてきたこのモデルの運転席は、様々な意味での凝縮感に満ちている。BMWの目指すSAVとしてのひとつの完成をみたといえるのかもしれない。

LEDライトバーを備えるL字型のリアコンビランプを備えた。テールゲートは使い勝手の良い上下2分割式を採用している

LEDライトバーを備えるL字型のリアコンビランプを備えた。テールゲートは使い勝手の良い上下2分割式を採用している

複数の面を重ねるレイヤリングを用いた立体的なデザインのインテリア。10.2インチディスプレイは見やすい上部に配置

複数の面を重ねるレイヤリングを用いた立体的なデザインのインテリア。10.2インチディスプレイは見やすい上部に配置

Mスポーツは前席にスポーツシートを標準装備している。対してxラインにはレザー製のインテリアが備わっている

Mスポーツは前席にスポーツシートを標準装備している。対してxラインにはレザー製のインテリアが備わっている

SPECIFICATIONS

グレード xDrive35d M Sport
駆動方式 4WD
トランスミッション 8AT
全長×全幅×全高(mm) 4910×1985×1760
ホイールベース(mm) 2935
車両重量(kg) 2210
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直6DOHCターボ
総排気量(cc) 2992
最高出力[ps/rpm] 258/4000
最大トルク[N・m/rpm] 560/1500-3000
車両本体価格(万円) 880
Tester/藤野太一 Photo/大子香山