VW ポロ 1.2 TSI コンフォートライン/ハイライン【グレード追加】
2010/06/28
可愛げがないくらい速い、実用小型ワーゲン
↑従来の1.4Lモデルとの差異はTSI ロゴくらい。上級仕様「TSI ハイライン」にはフロントマスクにクロームラインが入るほか、フォグランプも。アルミホイールも標準装着(左)「TSI ハイライン」は本革巻きステアリングやアームレスト、フルオートエアコンなどを装備。(右)
とにかく速い。常にトルクありまくり。上まで回さなくてもヨユーのヨッちゃん。フツーに走ると40km/hでもう5速。60km/h手前で7速。それでも「速え~」。7速2000rpmぐらいで100km/h。キックダウンなんてなしで、そっからさらにズズ、ズイ~ッと。ヨユーすぎて免許がアブないくらい、または動力性能に対して車がカルすぎて可愛げがないくらい速い実用小型ワーゲン。
なんだけど、たとえば平日朝5時の空いた首都高(都心環状線)をスイッと1周して燃費メーター見るとリッター19.9km/L。おー。そっからさらに同じくらいの距離を下道で走ってリッター18.5km/L。うおー。
感心しつつフード開けてエンジン眺めると、これが実にカンタンそうなシロモノで。遮音カバーなんて付いてないから本体上部丸見えで、まあヘッドのちっちゃいこと。明らかにカムシャフトは1本(だし気筒ごと2バルブ)。ターボは付いてるけど、インタークーラーなんて付いてまへん。こんなんであんな性能出ちゃうのかよ。いやホント、TSI(+DSG)はちょっと反則級にスゴい。
早いけど、安全で安心
↑後席にはバックレストを3 個装備した60:40 のダブルフォールディング式分割可倒シートを採用する。(左)従来の1.4LNA比でパワーが+20ps、トルクは4.4㎏-mアップ。10・15モード燃費は20km/Lを実現する(右)
ボディはゴチッとゴツい。重そう(実際にはそうではない)。運転姿勢やシートの掛け心地やキャビンのカタチからくるものもふくめて、居心地は夏でも冬服っぽい。詰め襟の上着。ボタンやフックは全部きっちり留まってる。ちょっと暑苦しい。車の動きは、プジョーやシトロエンやルノーみたいな長距離高速シレッとちょー得意タイプではなくてコロンとしている。ロールはフツーに深いし、高速道でデカい凸凹の上を走ると上屋の動きはそれなり、つまりコロリンチョ体形の小型車なりに大きい。でも圧倒的な動力性能がアブナいものになってない程度にちゃんと安全で安心(でなきゃヨユーのヨッちゃんではいられない)。毛糸のパンツ2枚履き。
その見た目から想像されるとおり、走りっぷりにスポーティとか粋とかは1mgもない。やっぱポロなんですよ。この車は。相変わらず。やたらと速いけど。
安全装備ひととおり完備でありながら、ナントカ減税等コミだと実質本体200万円未満でこんなちゃんとした車が買える。ヴィッツやマーチなんて、たとえ半額でもアホらしくなる。はたせるかな受注は絶好調。輸入元もビックリ……では全然なくて、「こんなの、売れないワケないですよね」とワーゲンの広報の人が言っていた。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | ポロ1.2TSIハイライン |
全長×全幅×全高(mm) | 3995×1685×1475 |
車両重量(kg) | 1100 |
エンジン種類 | 直列4気筒SOHCターボ |
総排気量(cc) | 1197 |
最高出力[ps/rpm] | 105ps/5000rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 17.8㎏-m/1550~4100rpm |
車両本体価格 | 213万~242万円 |
VW ポロ 1.2 TSI コンフォートライン/ハイライン【グレード追加】/試乗レポート
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