メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ▲2020年9月にマイナーチェンジした新型メルセデス・ベンツ Eクラスカブリオレとクーペ。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏による公道試乗の模様をレポート

Eクラスのマイナーチェンジと同時に、カブリオレとクーペもリニューアル

2021年型として、マイナーチェンジを受けたメルセデス・ベンツ Eクラス。

その中で販売台数の比率は極めて少数であるが、存在感が高いモデルがEクラス カブリオレとクーペである。

今回はEクラスのマイナ-チェンジ試乗会にて、この2モデルを試乗したのでお伝えしたい。
 

カブリオレ
心地よさを丁寧に設計したモデル

初めに試乗したモデルは、カブリオレのE300 スポーツである。

E200が1.5Lターボ+マイルドハイブリッドユニットなのに対して、E300は2Lターボで出力は258馬力を発揮する。アシストなしの、純粋なポテンシャルが問われるユニットだ。

カブリオレは、同様の仕様のセダンと比べてホイールベースが65mmほど短く、全長も95mm短いスポーティーなディメンションだ。
 

メルセデス・ベンツ Eクラスカブリオレ ▲伸びやかでエレガントなボディライン

カブリオレというモデルは、優雅なスタイリングでなければ意味がない。幌を閉じたときと開けたときの雰囲気が、同様にそうあるべきなのだ。

作り手側に、歴史と技量を求めるカタチと言える。

幌を閉じた際の全高はセダンよりも低くスタイリッシュで、Aピラーからトランク近くまで伸びた幌のフォルムが美しい。

マットなテキスタイルの幌と、金属的なボディの対比が魅力を感じさせる。そして幌とボディの色のチョイスが、カブリオレオーナーのセンスを最もうかがえるポイントでもある。
 

メルセデス・ベンツ Eクラスカブリオレ ▲セダン同様、シャープな印象が増したリアデザイン

まずは、オープンにして試乗する。

2Lターボはリニアで力強く、そして扱いやすい。エンジン回転数が上がるに従い加速が増す、違和感のない特性だ。

徐々に速度を上げても、風がキャビンに程よく巻き込む。

多少髪の毛が左右に乱れることがあるが、まとまりがつかない状態にはならない。

この計算されて巻き込まれてくる風が、一層開放感を演出してくれる。

中間から加速すると、心地よい軽快なエンジンサウンドを耳にすることができる。同時に、9速ATがエンジン回転のおいしい部分を使いながら、最良のギアポジションで路面とのコンタクトを確実にしてくれる。

何よりも、マイナーチェンジ前のカブリオレに比べて、しなやかなハンドリングで乗り心地もとてもいい。

このドライビングスタイルと、不愉快なバイブレーションの一切ない乗り心地が、エレガントな装いを一層高めている。

また冷たい空気にさらされても、メルセデスのアメニティーは物理的な寒さ対策も万全だ。
 

メルセデス・ベンツ Eクラスカブリオレ ▲引き締まった印象を受ける2トーン(ディープホワイトとブラック)のインテリア
メルセデス・ベンツ Eクラスカブリオレ ▲ヘッドレストには防寒用のヒーターが付く
メルセデス・ベンツ Eクラスカブリオレ ▲計算しつくされた心地よさを味わうことができた

クーペ
スポーティさが増した走り

続いてクーペにも試乗する。外観のディメンションは、カブリオレとほぼ同等だ。

クーペは乗っているだけで、ドライバーを豊かにさせる趣がある。

カブリオレにも言えることだが、ドアが長いモデルはエレガントさが際立つ。

クーペはフロントからリアにかけて、よどみのないルーフの曲線がしなやかさを感じさせ、柔らかいスタイリングへと誘う。

マイナーチェンジで変更されたA型フォルムのフロントマスクによって、スポーティさと重厚感を現している。

おとなしかったクーペだが、スポーティさとスペシャリティ的なエッセンスを増したと感じる。

金属製のモノフォルムのキャビンだけに、静粛性はとてもいい。

左右リアのグラスエリアは、視認性と伸びやかなリアを演出している。
 

メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ ▲力強く、それでいてエレガントさも感じられるサイドビュー

少しカブリオレに話しを戻すが、採用しているジャーマントップという幌は、布地ではあるが生地が厚く、メタルトップ同様の耐候性(太陽光や風雨などに対する屋外における耐久性)がある。

特にメルセデスはカブリオレに対し、そのあたりを重視している。

クーペに乗っていると、カブリオレは本当によくできているとあらためて感じた。

ただ、いくら対候性が高いといっても、高速を走ったときの快適性は、クーペにはかなわない。

軽快なハンドリングとE300のパワーは、静粛性を保ちつつどこからでもストレスなく加速する。

4気筒とは思えないエンジンの重厚さを、この2Lからは感じ取れる。

4ドアのセダンと積載性に優れたワゴンがある中で、あえて2ドアに乗るという選択肢からは、便利さよりも自分のライフスタイルに合わせるという意志が感じられる。

そのような思想、生活の高さを感じるモデルである。
 

メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ ▲夏の空を思わせるマキアートベージュとヨットブルーの内装
メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ ▲実用性をはるかにしのぐ美しさにより磨きがかかったマイナーチェンジだった
文/松本英雄、写真/尾形和美
 

【試乗車 諸元・スペック表】
●Eクラスカブリオレ E300 スポーツ

型式 5BA-238483 最小回転半径 5.3m
駆動方式 FR 全長×全幅×全高 4.85m×1.86m×1.43m
ドア数 2 ホイールベース 2.88m
ミッション 9AT 前トレッド/後トレッド 1.6m/1.59m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
4WS - 車両重量 1870kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 4名 車両総重量 -kg
ミッション位置 コラム 最低地上高 0.13m
マニュアルモード    
標準色

ポーラーホワイト

オプション色

オブシディアンブラック、ルビーライトレッド、イリジウムシルバー、カバンサイトブルー、ダイヤモンドシルバー、エメラルドグリーン、セレナイトグレー、ダイヤモンドホワイト、ヒヤシンスレッド、ブリリアントブルー

掲載コメント

-

型式 5BA-238483
駆動方式 FR
ドア数 2
ミッション 9AT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 ポーラーホワイト
オプション色 オブシディアンブラック、ルビーライトレッド、イリジウムシルバー、カバンサイトブルー、ダイヤモンドシルバー、エメラルドグリーン、セレナイトグレー、ダイヤモンドホワイト、ヒヤシンスレッド、ブリリアントブルー
シート列数 2
乗車定員 4名
ミッション
位置
コラム
マニュアル
モード
最小回転半径 5.3m
全長×全幅×
全高
4.85m×1.86m×1.43m
ホイール
ベース
2.88m
前トレッド/
後トレッド
1.6m/1.59m
室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
車両重量 1870kg
最大積載量 -kg
車両総重量 -kg
最低地上高 0.13m
掲載用コメント -
エンジン型式 M264M20 環境対策エンジン H30年基準 ☆☆☆☆
種類 直列4気筒DOHC 使用燃料 ハイオク
過給器 ターボ 燃料タンク容量 66リットル
可変気筒装置 - 燃費(10.15モード) -km/L
総排気量 1991cc 燃費(WLTCモード) 11.3km/L
└市街地:8.3km/L
└郊外:11.2km/L
└高速:13.5km/L
燃費基準達成 -
最高出力 258ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
370(37.7)/4000
エンジン型式 M264M20
種類 直列4気筒DOHC
過給器 ターボ
可変気筒装置 -
総排気量 1991cc
最高出力 258ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
370(37.7)/4000
環境対策エンジン H30年基準 ☆☆☆☆
使用燃料 ハイオク
燃料タンク容量 66リットル
燃費(10.15モード) -km/L
燃費(WLTCモード) 11.3km/L
└市街地:8.3km/L
└郊外: 11.2km/L
└高速: 13.5km/L
燃費基準達成 -

●Eクラスクーペ E300 スポーツ

型式 5BA-238383 最小回転半径 5.3m
駆動方式 FR 全長×全幅×全高 4.85m×1.86m×1.43m
ドア数 2 ホイールベース 2.88m
ミッション 9AT 前トレッド/後トレッド 1.6m/1.59m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
4WS - 車両重量 1770kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 4名 車両総重量 -kg
ミッション位置 コラム 最低地上高 0.13m
マニュアルモード    
標準色

ポーラーホワイト

オプション色

オブシディアンブラック、イリジウムシルバー、カバンサイトブルー、エメラルドグリーン、セレナイトグレー、ダイヤモンドホワイト、ヒヤシンスレッド、ルビーライトレッド、ダイヤモンドシルバー、ブリリアントブルー

掲載コメント

-

型式 5BA-238383
駆動方式 FR
ドア数 2
ミッション 9AT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 ポーラーホワイト
オプション色 オブシディアンブラック、イリジウムシルバー、カバンサイトブルー、エメラルドグリーン、セレナイトグレー、ダイヤモンドホワイト、ヒヤシンスレッド、ルビーライトレッド、ダイヤモンドシルバー、ブリリアントブルー
シート列数 2
乗車定員 4名
ミッション
位置
コラム
マニュアル
モード
最小回転半径 5.3m
全長×全幅×
全高
4.85m×1.86m×1.43m
ホイール
ベース
2.88m
前トレッド/
後トレッド
1.6m/1.59m
室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
車両重量 1770kg
最大積載量 -kg
車両総重量 -kg
最低地上高 0.13m
掲載用コメント -
エンジン型式 264M20 環境対策エンジン H30年基準 ☆☆☆☆
種類 直列4気筒DOHC 使用燃料 ハイオク
過給器 ターボ 燃料タンク容量 66リットル
可変気筒装置 - 燃費(10.15モード) -km/L
総排気量 1991cc 燃費(WLTCモード) 11.5km/L
└市街地:8.4km/L
└郊外:11.5km/L
└高速:13.8km/L
燃費基準達成 -
最高出力 258ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
370(37.7)/4000
エンジン型式 264M20
種類 直列4気筒DOHC
過給器 ターボ
可変気筒装置 -
総排気量 1991cc
最高出力 258ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
370(37.7)/4000
環境対策エンジン H30年基準 ☆☆☆☆
使用燃料 ハイオク
燃料タンク容量 66リットル
燃費(10.15モード) -km/L
燃費(WLTCモード) 11.5km/L
└市街地:8.4km/L
└郊外: 11.5km/L
└高速: 13.8km/L
燃費基準達成 -
松本英雄(まつもとひでお)

自動車テクノロジーライター

松本英雄

自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。

※流通状況により、掲載物件が無い場合があります。