メルセデス・ベンツ Sクラス (島下泰久)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
タグ: セダン
2013/11/14
セダンの王道でありながら、持ち前のフォーマルさだけでなくゴージャスで“エロい”魅力まで強調してきた新型Sクラス。こうなったら単に仕事がデキるだけじゃなく、遊びもスマートにこなす御仁に乗りこなしていただきたい!
先進的でかつ伝統的、フォーマルにしてゴージャス
伝統と先進が一体となったエクステリア
まず感心した、というか気に入ったのは実はエクステリアのデザインだ。最新のメルセデスのデザイン、あまりピンとこないなと正直思っているのだが、このSクラスに関しては、伝統的様式と新しく目指した方向性が一体となって溶け合っていて、ひと目でイイなと思った。
対してインテリアは写真で見たときには素晴らしいと思ったけれど、実際にはオーバーデコレーションな感じ。空調ダクトがウインドウに映り込んだり、ステアリングでメーターが見にくかったりというのは、メルセデスらしくない。
触れないわけにはいかないのが先進のドライバー支援技術、そして安全装備の充実ぶりだ。ほとんどが実は新型Eクラスに先行採用されてしまったのだが、それこそSクラス登場まで出し惜しみしなかったあたりも含めて、すごみを感じさせるのが、さすがメルセデスだとも言える。
想像以上に攻めの進化を遂げてきた
走りっぷりは端的に言って静かで滑らか。ワインディングロードでの一体感ある振る舞いには感動させられたが、一方で快適性には不満も残った。今回乗った車両は低速域でコツコツとした硬さがあり、速度を上げてもちょっと浮き足立った感じがあった。
AMGスポーツパッケージになるとタイヤ銘柄の違いか随分緩和されたが、いずれにしてもまだ100%満足とは言えない。
それでも新型Sクラスが、想像以上に攻めの進化を遂げてきたことは間違いない。この若々しさには、今のメルセデスの勢いが端的に表れているように思う。
最初の衝撃も大きいが、その事実がまたじわじわと迫ってくるのだ。
SPECIFICATIONS
グレード | S550 long | ||
駆動方式 | FR | ||
トランスミッション | 7AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 5250×1900×1495 | ||
ホイールベース(mm) | 3165 | ||
車両重量(kg) | 2180 | ||
乗車定員(人) | 5 | ||
エンジン種類 | V8DOHCターボ | ||
総排気量(cc) | 4663 | ||
最高出力[ps/rpm] | 455/5250-5500 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 700/1800-3500 | ||
車両本体価格(万円) | 1535 |