ポルシェ カレラカップ ジャパン 2015 - 第3戦 決勝レース レポート
カテゴリー: ポルシェのニュース
タグ:
2015/05/07
ポルシェ カレラカップ ジャパン(PCCJ)の2015年シーズン第3戦決勝が5月2日(土)富士スピードウェイ(静岡県)で行われた。
午前中の公式予選に続き、好天のまま午後4時開始の第3戦決勝はドライコンデイションで行われることに。同日の予選で決まったスターティンググリッドは、#78近藤翼がポールポジション。開幕戦から2連勝中の#15元嶋佑弥が2番、#12久保凛太郎が3番、#19永井宏明が4番。ジェントルマンクラス最速だった#9武井 真司は6番手からのスタートとなる。
元嶋の開幕からの3連勝を何としてでも阻止したい近藤はスタート前「勝負のポイントはスタートです。」と語り、グリーンシグナル点灯に全神経を集中。「自分ではなかなか良いスタートを切れたと思った。」という近藤だが、元嶋のスタートダッシュはさらに素晴らしく、すぐに近藤に並ぶと1コーナーの手前までに抜き去り、インを守ったままトップで次のコーナーに飛び込んだ。
出遅れた近藤は元嶋に離されまいとその後ろ姿を追ったが、近藤の背後にはやはり好スタートを決めた久保がピタリとはり付き、激しく近藤を攻め立てる。「仕掛けるならば序盤だと思っていた。」という久保に対し、近藤は防戦するのが精一杯で元嶋を追う余裕はない。そして元嶋は「最初の1?2周はプッシュしそれ以降はタイヤを労る。」という、スタート前に立てた作戦を完璧に実行。2位近藤とのリードを1秒、1.5秒、2秒と着実に開いていった。
スタートからひたすら近藤のすぐ後を走っていた久保だが、10周目に入ったころペースが一気に落ちる。「序盤にプッシュしすぎてタイヤがタレてしまった。これ以上近藤選手を追うのは無理だと思い、タレたタイヤでどれくらいのタイムが出るのかを見ながら走ることにした。」という久保は、以降安定したラップタイムで周回を重ね、開幕以来3度目となる3位でレースを締めくくった。
久保からのプレッシャーから解放された近藤ではあったが、元嶋を追う余力は残っていなかった。余裕の元嶋は近藤のペースを見ながらタイヤになるべく負担をかけないような走りを実践。それでも1分42秒台の予選に迫るタイムが出たことから、元嶋は大事をとってさらにペースを落とし、最後は近藤に2.297秒差をつけて開幕3連勝を飾った。元嶋は「決勝はマシンのバランスが良く余裕を持って走ることができました。素晴らしいセッティングに仕上げてくれたチームに感謝しています。シリーズをリードしていると余計なことを考えなくてすみ、余裕をもってレースに臨むことができます。このまま勝ちぐせをつけ、以降のレースを取りこぼさないように戦いたいと思います。」と、勝者のコメント。明日の3日は第4戦の決勝が行われるが、元嶋は「ポールポジションからのスタートなので、今日と同じように勝ちたい。そして、できればコースレコードを出したい。」と力強く第4戦への抱負を語った。
一方、スタート前の不安が的中してしまった近藤は、これで3戦連続2位。「スタートは失敗したわけではないが結果的に遅れてしまいました。もうトラウマになりそうです」と力なく笑った。
総合4位は、ジェントルマンクラス優勝の武井。スタートで5位に上がり、さらにレース中4位に浮上した。「予選では自分の走りをできず自信がなかったのですが、マシンが完調になったことで思いきり走れるようになった。クラス優勝は嬉しいというよりも、ほっとしたというのが本心です」と、武井は表情を緩めた。
ジェントルマンクラス2位、総合6位の#25内山清士は「途中からタイヤがタレてしまいましたが、富士スピードウェイでのレースは初めてだったので無我夢中で走りました。」と、望外のリザルトに納得した様子。
PCCJモービル1チャレンジの第4戦モービル1チャレンジ 決勝は明日、5月3日(日)の11:05スタート予定。スターティンググリッドは本日行われた予選のセカンドベストタイムによって決まり、上位は元嶋、近藤、久保、永井という順でグリッドに並ぶ。
■ポルシェ カレラカップ ジャパン 2015 - 第3戦 決勝レース結果
Pos./Car#/Class-Pos./Driver/Car Name/Lap/Time/Time/Gap/ Best Time
1/15//元嶋 佑弥/GARMIN PORSCHE/15/25'53.267/-/1'42.911
2/78//近藤 翼/スカイレーシング/15/25'55.564/2.297 /1'43.035
3/12//久保 凛太郎/TEAM KTOUCH PORSCHE/15/26'00.271/ 7.004 /1'43.030
4/9/G/武井 真司/ビンゴレーシング/15/26'09.631/16.364 / 1'43.493
5/7//星野 敏/D'station HAI 991/15/26'17.292/24.025 /1'44.280
6/25/G/内山 清士/NK RACING/15/26'27.233/33.966 / 1'44.877
7/2/G/田島 剛/タジマレーシング/15/26'27.956/34.689 / 1'44.934
8/24/G/剛 覇矢人/みきゃん スペンダーGT3/15/26'29.495/ 36.228 /1'44.986
9/37/G/久保田 克昭/ハナシマレーシング/15/26'31.813/38.546 / 1'45.087
10/19//永井 宏明/ナインレーシング/15/26'37.722/44.455 / 1'42.928
11/98/G/ゴトウ イカリ/チームトーエイスピリット/15/26'46.477/ 53.210 /1'45.599
12/77/G/浜崎 大/Voing Ventiler/15/26'50.872/57.605 / 1'45.433
13/51/G/ポール イップ/KCMG ANNIKA 911/15/26'57.631/ 1'04.364/1'44.533
14/11//塚本 奈々美/TEAM KTOUCH PORSCHE/15/26'58.989/ 1'05.722/1'46.312
15/10/G/齋藤 真紀雄/ビンゴレーシング/15/27'08.752/1'15.485/ 1'46.118
16/52/G/春山 次男/はるやまbaby GT3cup/15/27'35.640/ 1'42.373/1'46.680
関連記事
- 2015-2016日本カー・オブ・ザ・イヤーの「10ベストカー」がついに決定!
- 個性を乗り手の創造力に委ねる日産 TEATRO for DAYZに実は通ずるハイエース&NV350キャラバン【東京モーターショー2015】
- 究極のバーチャルスポーツカー日産 CONCEPT 2020 VISION GRAN TURISMOに対するはリアルなスーパーカーフェラーリF355 【東京モーターショー2015】
- 突き詰められたデザインをまとうマツダ KOERUに魅せられたならオールロードクワトロも要チェック 【東京モーターショー2015】
- ついにお披露目されたマツダの新ロータリースポーツ、マツダ RX-VISIONがお好きな方にオススメしたいのはバイパー 【東京モーターショー2015】
- スバル IMPREZA 5-DOOR CONCEPTと対極かつ表裏一体なアウディ S3スポーツコンセプトの魅力 【東京モーターショー2015】