スズキ MRワゴン ▲名前はワゴンRに似ていますが、狙うところは全く異なっている3代目MRワゴン

上質な軽ワゴンをお探しならMRワゴンをチェック!

スズキの軽ワゴンといえば、言わずと知れたワゴンRが君臨していますが、ワゴンRよりもデザイン性を重視したモデルとして2001年に登場したのがMRワゴンでした。

このMRワゴン、車名の由来は「マジカル・リラックス」の頭文字を取ったものというのがオフィシャルなもの。

ですが、実は1999年の東京モーターショーに展示されたMRワゴンは、ルックスこそ初代MRワゴン風のスタイルでしたが、エンジンをミッドシップに搭載し後輪を駆動するMRレイアウトのワゴンとなっていたのです。

そんなとっぴな出自をもつMRワゴン。初代と2代目は主婦がメインターゲットとなっていましたが、2011年1月に登場した3代目は若い男女をターゲットに、甘すぎないルックスとシンプルでモダンなインテリアをもつモデルへと変貌しました。
 

スズキ MRワゴン ▲前後のタイヤを端に配置し、ロングホイールベースを実現した3代目MRワゴン

軽乗用車ながら、ホイールベースは当時のスズキの軽自動車の中で最長となる2425mm。広い室内空間とロングホイールベースならではの安定した乗り味を実現していました。

また、エンジンもそれまで多くのスズキの軽自動車に搭載されてきたK6A型ではなく、新開発のR06A型エンジンを初搭載。先代型のモデル途中で消滅してしまったターボ仕様も再び設定されました。

そして、トランスミッションには副変速機付きCVTを採用し、走りの良さと低燃費を両立していた点も特徴です。

2012年2月には、先行してデビューしていたアルトの低燃費仕様である「アルト エコ」に採用された低燃費技術を盛り込んだ「MRワゴン エコ」をリリース。

通常モデルが24.2km/Lという燃費性能だったところ、27.2km/L(どちらもJC08モード燃費)と当時の軽ワゴントップの燃費性能を誇りました。
 

スズキ MRワゴン ▲MRワゴン エコには緑味を帯びた白「リーフホワイト」というボディカラーが用意された

2013年7月には一部改良を実施。先代モデルで設定されていた上質な内外装を備えた「MRワゴン Wit」が復活。

さらに、MRワゴン全車にエネチャージやエコクールといった新たな低燃費化技術を採用しました。最も低燃費な仕様では30.0km/L(JC08モード燃費)というハイブリッド車並みの低燃費を実現しています。

しかし、折からのスーパートール軽ワゴンブームの影響もあり、2016年11月で販売を終了に。

とはいえ、スーパートール軽ワゴンほどの室内空間を必要としないユーザーや、使い勝手の良い上質な軽コンパクトを探している人にとって、3代目MRワゴンは自信をもってオススメできます。

そんな3代目MRワゴンも気づけば低価格化が進み、今では総額50万円で狙うことも余裕の価格帯となってきたのです。
 

オール50万円で狙える3代目MRワゴンの平均価格と掲載台数の推移は?

ワゴンRに比べると、やや上質なポジションにあったMRワゴン。新車時価格もワゴンRよりも10万円前後高い価格となっていました。

しかし、スーパートール軽ワゴンが人気の中心になると、MRワゴンの価格はジワジワと下がり始め、2019年1月の時点では60万円台だった平均価格も、2021年には40万円台前半と20万円近く下がっています。
 

スズキ MRワゴン

一方、掲載台も2021年には安定しており、買いやすい価格かつ物件数も豊富という非常に選びやすい状態となっています。

では、今3代目MRワゴンを狙うとすればどんな仕様がオススメなのでしょうか?
 

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スズキ MRワゴン(3代目) × 全国

手ごろかつ、状態の良いものを狙いたい!
走行距離6万km以下 × 修復歴なし × 車両価格40万円以下

そのキャラクターから、セカンドカーとして使われるケースも少なくなかったMRワゴン。

それだけに、年式の割には低走行な物件が多いのも特徴のひとつです。
 

スズキ MRワゴン ▲見た目からくる印象以上に広い車内も美点のひとつ

そこで、ある程度走行距離が少なく、修復歴のない物件で、車両価格40万円以下という条件でチェックしてみました。

中には、走行距離が3万km台以下で、車両本体価格50万円以内の物件や、上級グレードの「X」グレードの物件も。買い得感の強い物件も、チラホラ見つけることができそうです。
 

▼検索条件

スズキ MRワゴン(3代目) × 車両本体価格40万円以下 × 走行距離6万km以下 × 修復歴なし × 全国

見た目の印象を裏切る俊敏さ!
ターボ搭載モデル

660ccと排気量が決められている軽自動車だけに、モアパワーを求めるのであればターボを装着したモデルをチョイスするのがベター。

しかし、MRワゴンはこのシンプルでかわいらしいキャラクターからか、ターボ装着モデルの物件は多くありません。

2021年12月の執筆時点では、700台ほどの掲載台数のうち、ターボモデルはわずか30台弱しかありませんでした。
 

スズキ MRワゴン ▲「Wit」登場後はターボエンジン搭載車はWitに集約された

さすがに高年式のWitのターボモデルは高値のものが中心ですが、初期型に近い物件であれば、走行距離が5万~6万km台でも車両本体価格60万円前後のものも。こういった物件をこまめにチェックするのは、狙い目と言えるかもしれません。
 

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スズキ MRワゴン(3代目) × ターボ搭載 × 全国

いまだに、スーパーハイト軽ワゴンが人気の中心とはなっていますが、最近ではワゴンRスマイルやムーヴキャンバスといった背の高すぎないパーソナルな軽自動車も人気となってきています。

そうすると、MRワゴンのキャラクターが再評価されることも、あるかもしれませんね。
 

▼検索条件

スズキ MRワゴン(3代目) × 全国

※記事内の情報は2021年12月23日時点のものです。
 

文/小鮒康一 写真/スズキ
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。