カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー2021でも、上位をキープ中のJA型ジムニー。もう中古車でしか手に入らない今、狙うべきは?
2021/12/26
大人気シリーズスズキ ジムニーはJA型が堂々のランクイン!
カーセンサー独自のビッグデータからユーザーの購入意欲を読み取り、中古車市場で注目を集めたモデルをランキングする、「カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー」。
その2021年版のトップ10に、ジムニー(現行)、ジムニー(JA)、そしてジムニーシエラと、なんとジムニーだけで3車種がランクインしている。
林道の王者の名をほしいままにするレジェンド、さすがです。
中でも、JA型ジムニーは、2018年からカーセンサーカーオブザイヤーの上位ランカーとして常連になっている。
2018年といえば、20年ぶりのフルモデルチェンジを受けて現行ジムニーがデビューした年。
新型が注目を集めたのを機に、旧型も再注目されたかたちだ。
ではなぜ、より新しい先代のJB型ではなく20年以上昔のJA型なのだろうか。
2019年1月のカーセンサー調べによると、現行モデルは多くの割合で見た目を気に入って購入されていることが分かったという。つまり、丸いデザインの先代JB型よりも、四角い新型が人目を引いたということだ。
ところが、デビュー当初から大人気となった新型は納車まで1年という状態で手に入らない。
でも、やっぱりこういうスクエアデザインのかっこいい軽ヨンクが欲しい!
……そんな願いをかなえてくれるのが、20年以上の時を超えて再発見されたこの四角いJA型。
2021年12月現在の平均価格は82.4万円、771台が流通していて、新型の3分の1程度の価格から購入できるというのもうれしい。
ただし、年々流通台数は減少傾向、そして価格は上昇傾向に。上記グラフのとおり、中古車平均価格は2019年からの約3年間で20万円近く上がっているので、うかうかしてはいられない。乗りたい時が買い時だ。
▼検索条件
スズキ ジムニー(JA型) × 全国JA型ジムニーって、どんな車?
さて、JA型とはどんなモデルなのか、国内販売された軽規格のものについておさらいしよう。
JA型は現行型からさかのぼること2代前、1981~1998年に販売された2代目ジムニーの後期型にあたる。
モデルライフは1987~1998年。JA71、JA11、JA12/22からなる。
1987~1990年までのJA71型は550ccエンジン、1990年2月からは660ccエンジンが搭載される。
もともとはMTのみだったが、1992年7月の一部グレードにはAT/パワステ仕様も存在し、1995年2月からはATが設定された。
ハードなオフロード走行ではなく、街乗り中心でスクエアなデザインのジムニーを楽しみたいという人には、1995年11月~1998年のJA12/22型がオススメ。
サスペンションがリーフリジッド式からコイルリジッド式に変更されて、オンロード走行がそれ以前のものよりかなり快適になっている。
また、1997年5月のマイナーチェンジ以降は、フロントのフリーホイールハブがマニュアル式からエアロッキング式となり、時速100kmまで走行中でも4WD/2WDの切り替えが可能になった。
その確実性から、オフロードマニアには重用されるマニュアル式だが、扱いやすいのは圧倒的にエアロッキング式だ。もちろん、まったく4WDの必要がないというシティ派は、どちらでも気にしなくていい。
では、どんな選び方をするのが吉?
個体を選ぶ際には、なにしろ年式的にも10万~20万kmという多走行車が中心に。
そのため、オイルや補器類の交換などメンテナンス履歴をしっかり確認してほしい。
ハードなガチ勢には敬遠されがちな初期型ツインカムエンジン搭載のJA22型でも、きちんとメンテナンスされているものであればアタリだし、人気の高いシングルカムのJA12型より比較的安く手に入れられる。
ただし、手に入れた後もきちんとメンテナンスを。特にオイル切れは大敵だ。
また、寒冷地での融雪剤によるボディの腐食が多く見られるのも特徴なので、ボディ、特に下まわりは確認しよう。
まあ、床に穴の一つや二つあってもワイルドな気分を上げるご愛敬だが、あると知って買うのと、知らずに買うのでは大違いだ。
2021年12月現在流通している中で、走行距離15万km以下で、車両本体価格60万円以下、そして修復歴なしに絞ると70台程度というマーケットになる。
▼検索条件
スズキ ジムニー(JA型) × 車両本体価格60万円以下 × 走行距離15万km以下 × 修復歴なし × 全国実は古い軽の割には全然安くはないが、それも熱い人気に支えられたレジェンドであるゆえ。小さな本物を、ぜひ体感してほしい。
▼検索条件
スズキ ジムニー(JA型) × 全国※記事内の情報は2021年12月24日時点のものです。
ライター
竹井あきら
自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してから次期愛車を物色しつつ、近年は1馬力(乗馬)に夢中。