▲軽商用車バン初となるセンターピラーレスの大開口部は魅力的 ▲軽商用車バン初となるセンターピラーレスの大開口部は魅力的

N-VANの陰にひっそり隠れたトールワゴンベースの商用車があった

先日発売されたばかりのホンダの新しい軽商用車バンのN-VAN。

その名のとおり、ホンダのNシリーズ初の商用車であり、助手席まで床下にフラットに収納できたり、助手席側のセンターピラーを廃して大開口部を実現したりと、今までの軽商用車バンとは異なる魅力を持ち合わせた車両として、ビジネスユーザーだけでなく一般ユーザーからも注目を集めています。

また、ベースがN-BOXということで運転感覚が乗用車に近いこともポイント。上級グレードの+STYLEシリーズを選択すれば乗用車のような遊び心あふれるルックスをチョイスすることも可能です。

さらに、軽自動車の商用車は、登録車の商用車のように毎年車検ではなく、2年ごとになることからほとんど乗用車感覚で乗れるところも嬉しいところですね。

しかし、N-VANの+STYLEシリーズを狙うとなるとノンターボモデルでも約156万円、ターボとなると約167万円(共に車両本体価格のみ)と思いのほか高額になってしまうのが最大のネック。

そこで中古車情報をチェックしてみると、あるじゃないですか、同じようなコンセプトで生まれた軽商用車バンが!
 

ダイハツ ハイゼットキャディー(初代)

▲ベースとなったウェイクよりもシンプルになったフロントマスクが逆にイイという意見も? ▲ベースとなったウェイクよりもシンプルになったフロントマスクが逆にイイという意見も?

それが、このハイゼットキャディーです。外観を見てお分かりかもしれませんが、コチラはダイハツの軽ハイトワゴンであるウェイクがベースとなっており、成り立ちはN-BOXベースのN-VANと全く同じ。そのため、運転感覚は言うまでもなく乗用車です。
 

▲センターピラーはあるものの、リアのスペースはフラット。リアシートを廃する割り切り方も潔い ▲センターピラーはあるものの、リアのスペースはフラット。リアシートを廃する割り切り方も潔い

残念ながらN-VANとは異なりセンターピラーは残っていますが、リアシートを思い切って装着しないという潔さで、助手席後ろにアンダートランクを設定するなど、限られた空間を床下まで活用しているのです。

また、運転席以外はすべてエマージェンシー用と割り切ったN-VANに対し、ハイゼットキャディーは、2シーターながら助手席も運転席と同じしっかりとしたシートが備わるので、2名乗車時の快適性はコチラの方が上ですね。
 

▲容量90L(2WD車)を誇るリアアンダートランクや、耐荷重15kgの荷室ボード(ディーラーOP)を用意 ▲容量90L(2WD車)を誇るリアアンダートランクや、耐荷重15kgの荷室ボード(ディーラーOP)を用意

最大積載量は350kgを誇るN-VANに対してハイゼットキャディーは150kgと残念ながら少なくなってしまいますが、その分細かく分けてモノを収納できるように考えられており、重量物を積まずにかさばる荷物が多いというユーザーには持ってこいの荷室となっています。

先進安全装備は、ダイハツ自慢のスマアシII(2017年11月~はスマアシIII)を設定。残念ながらアダプティブクルーズコントロールは装着されませんが、万が一のときの被害軽減は商用車だからといっておろそかにはなっていません。

もちろん、荷物も人も積んでガンガン走りたいという人のために、ターボモデルも設定。N-VANのNAエンジン車に設定のあるMTこそハイゼットキャディーにはありませんが、動力性能的には両車に大差はないでしょう。

そんなハイゼットキャディーは、なんと総額80万円台前半から狙うことができてしまいます。もちろん、デビューから間もないこともあって、ほとんどの車両が走行距離2万km以下というのも見逃せません。

また、ターボモデルを狙う場合でも、総額100万円を切る価格からというからお買い得感はかなり高め。さすがにターボモデルのタマ数は少ないですが、こちらもそれほど過走行の個体はないため、意外と好みの個体を探すことは難しくなさそうですよ。
 

text/小鮒康一
photo/篠原晃一、ダイハツ

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