「庶民の中の庶民」を自認する私でも現行メルセデス・ベンツ Cクラスの低走行車が買える相場に!
2018/02/16
「隣のメルセデス」に嫉妬するばかりの日々はもう終わりだ
筆者は自らが住まう集合住宅敷地内の駐車場に愛車(大衆的なSUV)をとめているわけだが、そのすぐ隣の区画には、現行メルセデス・ベンツ Cクラスのステーションワゴンがとめられている。
現行Cクラスワゴンに乗っているのは、拙宅のお隣に住まうQさん(仮名)という男性。現れた時期から考えて、おそらくは新車または超高年式中古車として購入されたのだろう。
Qさんはなかなかの好人物ではあるものの、こう言っては大変失礼だが「バリバリのやり手」には見えない。ビジュアルやオーラ的には「ごく普通の人」といった感じだ。
だが、そんなQさんも実際は才気あふれるバリバリ系で、何らかのビジネスを通じ、新車あるいは超高年式中古の現行Cクラスワゴンをポンと買える程度には稼いでらっしゃるのだろう。
片や自分はどうだろうか。
自分はおそらくQさんよりもいくらか年長だが、いい年こいて新車のメルセデス・ベンツ Cクラスを買う程度の甲斐性もない。横目でQさんのCクラスをちらちらとイヤらしく眺めながら、暗い嫉妬の炎を燃やしているだけの人間だ。
我ながらどうかと思う。
そんな自分のダメっぷりに嫌気が差し、いっそ頭を丸めて仏門に入ろうかとも思っていたある日、カーセンサーnetを見て出家を思いとどまった。
現行メルセデス・ベンツ Cクラスの中古車相場が、自分でも無理なく買える程度にまで落ちてきていることに気づき、希望に打ち震えたからだ。
最近は走行1万~2万km台の物件でも総額280万円ほどからOK
現行メルセデス Cクラスの新車価格は、セダンの売れ筋である「C200アバンギャルド」がざっくり530万円で(ざっくりというのは、時期によって微妙に価格が異なるから)、ワゴンの売れ筋である「C200ステーションワゴン アバンギャルド」が、同じくざっくり560万円。
これにいくつかのオプション装備代や諸費用も加えると、多少の値引きがあったとしても、支払総額は600万円級といったところか。……残価設定ローンを駆使しまくったとしても、筆者のようなド庶民にはなかなかツラい総額である。
しかしここへきて、おおむね高値安定だった現行メルセデス・ベンツ Cクラスの中古車相場が、それも「走行2万km台まで」の個体の相場が、まずまずのお手頃方向に動いてきた。
さすがにワゴンはまだちょっと高めだが、セダンの初期モデル(しかし走行2万km台まで)であれば、最近はおおむね以下のニュアンスなのである。
■C180アバンギャルド:総額270万~330万円ぐらい(※もっと高い中古車も多いが、このあたりの総額でも十分いい感じの物件が狙える)
■C200アバンギャルド:総額290万~400万円ぐらい(※前同)
何事も上を見ればきりがないが、「C180アバンギャルドでもぜんぜん十分」と考えるなら、筆者のようなド庶民でもキャッシュでギリギリ払えそうな総額であり、ローンであればさらになんとかなりそうな気もしてくる展開だ。
ちなみにC180系とC200系はどちらも直噴直4ターボだが、C180系は排気量1.6Lの最高出力156psで、C200系は2Lの184ps。その他、いくつかの装備類も当然ながらC200系の方が充実している。
が、このあたりの感じ方は人それぞれで、筆者としては「(レーダーセーフティパッケージ付きであれば)C180アバンギャルドでも装備と走りは十分」と考えている。今さらあまり飛ばしませんし、豪華な装備も特にはいりませんし。
で、ローンを組むとしたら月々の支払額はどのくらいに?
さて、もしもそれを買うとしたら、家中の貯金箱を破壊し尽して現金にて支払うのも悪くないが、「我が家のキャッシュフロー」という観点から見るならば、個人的にはローンで行きたいと考えている。その場合の月々支払額はどのくらいになるのか、勝手に試算してみた。
■車両:2015年式メルセデス・ベンツ C180アバンギャルド レーダーセーフティパッケージ付き
■車両本体価格:273万円
■支払総額:290万円
■走行距離:1.8万km
■ボディ色:ポーラホワイト
あ、言い忘れたがこれはすべて妄想というか仮定で、実際にこういう物件があるわけではない。ただ、このニュアンスの個体は実際の市場にも多いものだ。
で、それをオートローンにて買うとなると、おおむね以下の感じだろうか。
【パターン1:元利均等返済】
・頭金:100万円(貯金箱破壊+下取り車両)
・借入額:190万円
・返済期間:5年(60回払い)
・ボーナス払い:なし
・金利:3.9%
★月々支払額:3万4906円★
筆者の場合はハナからボーナスなどない自営業者のため、おそらくはこんな形になるはず。月々3万5000円ぐらい……か。たぶんまぁ、フツーにイケるだろう。
会社員の方は「ボーナス併用払い」ということも考えられる。その場合は、こんな感じになるだろうか。
【パターン2:ボーナス併用払い】
・頭金:100万円(貯金箱破壊+下取り車両)
・借入額:190万円
・返済期間:5年(60回払い)
・ボーナス月加算額:7万円(年2回)
・金利:3.9%
★月々支払額:2万2046円★
★ボーナス月支払額:9万9771円★
他人様のフトコロ事情はよくわからないが、これも割とフツーにイケる金額ではないかと思われる。
「とはいえ中古の初期モデル」という部分をどう考えるべきか?
前章のローンシミュレーションにより、払えないこともないことはわかった。残る問題は、「現行型とはいえ、そして2万km台までの低走行車とはいえ“中古のベンツ Cクラス”に、今さらそこまで払う価値はあるのか?」という疑念だ。
それは確かにある意味そのとおりで、総額280万円ぐらいで狙える現行Cクラスというのは2014~2015年式あたり。要するに3年落ち以上の初期モデルだ。同じ現行型でも最新バージョンとはいろいろな部分が微妙に異なる。特にATは、2017年2月以降の最新版が9速ATになったのに対し、この世代は7速ATである。
さらに言えば、たぶんだがそろそろ「最初のフェイスリフト」も行われるはず。正式なアナウンスはまだないが、筆者独自のディーラー取材によれば、近々正式発表がある可能性は高い。
それらを十分に踏まえたうえで、さてどうするべきなのか? と考えたとき、正確な答えは「価値観は人それぞれですから、何とも言えませんね」となる。だがそれではあまりにもあんまりなため、参考までに筆者個人の見解を述べよう。
「買い」でしょう、これは。
当然ながら初期モデルよりも最新モデルの方が何かと上で、おそらくは近々発表される後期型は各所がさらに良くなるのだろう。
しかし、だからといって初期モデルが悪い車なわけではない。むしろフツーに使う分には今なお素晴らしいサルーンであり、しかも走行2万km台までといえば、中古車であっても(もちろん個体にもよるが)基本的にはビカビカ系だ。
そんなステキな代物を、様々なマーケットのアヤにより今、この程度の総額または月々支払額で狙えてしまうのだ。
不要な人に押し付けるつもりは一切ないが、あなたがもしも「上質で高年式な輸入サルーンを比較的手頃な予算で買えないものだろうか……」みたいな感じで夢想していたのであれば、これにとりあえず注目してみない手はないと思うのだが、いかがだろうか。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Cクラス/Cクラス ステーションワゴン×修復歴なし×支払総額ありこの記事で紹介している物件
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