専用の足回りだけでなくボディ剛性にも手が加えられた特別仕様車

世界で唯一のロータリーエンジンを搭載し、大人4人が座れる貴重なスポーツカーでもあるマツダRX-8。
見た目や走りをさらに“上質”なものへと進化させたモデル、それが今回ご紹介する「スポーツ・プレステージ・リミテッド」です。見た目だけでなく“走り”も“特別な仕様”が施された貴重なモデルです。

スポーツ・プレステージ・リミテッドが登場したのは2004年11月。
さらに同様のスポーツ・プレステージ・リミテッドIIが翌年の2005年10月に販売されました。
違いはシート素材とボディ色だけで、他はすべて同じです。
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ベース車両は6MTのType Sと4ATのType E。
エクステリアでは、セミグロスメッキのヘッドランプベゼルおよびリアコンビネーションランプベゼル、高輝度塗装のアルミホイール、リップタイプのリアスポイラーなどの専用パーツを装備。また、専用色のラディアントエボニーマイカ(上の左の写真)のほかグレーとブラックが用意されました。
IIでは専用色のカッパーレッドマイカ(上の右の写真)のほかホワイトとグレーがありました。

インテリアでは、ベージュ色でダブルステッチ仕様の専用レザーシートが備わります。
IIではサンドベージュ色の本革にアルカンターラ素材の組み合わせです。
また、ステアリングやパーキングブレーキなどにカラーステッチが施された黒の本革巻きが奢られ、メーターリングや空調ダイヤルがセミグロスメッキ仕様となります。運転席は8wayパワーシートに変更されています。
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これだけなら、内外装を「特別仕様」にしただけのモデルですが、このスポーツ・プレステージ・リミテッドは違います。なにしろ足回りが大きく変えられているのです。

まず、4ATのType Eに、6MTのType Sには標準装備となっている225/45R18タイヤと大径ブレーキが備わります。
さらに専用大径ロッドダンパー(ロッド径:12.5mm→14.0mm)がフロント・リアともに採用され、「発泡ウレタン充填専用フロントサスクロスメンバー」なるものが装備されました。
この「発砲~」、発泡ウレタン材をフロントのサスクロスメンバーに注入することで、しっかり感のあるダイレクトな操舵感と、路面からの振動を適切に抑制した上質な乗り心地を両立させます。
ちなみに、この「発砲~」は2008年3月のマイナーチェンジの際に追加されたType RSにも「走行性能をさらに高め」るために採用されています。
ほかにも、左右のフロントピラー上部をつなぐフロントヘッダー部の補強など、ボディ剛性も強化されています。こういったところまで手を加えられる特別仕様車なんて、なかなかありません。

新車時価格は、2004年モデルがベース車より40万円高となる315万円。
IIはベース車より25万2000円高となりますが、やはり315万円。
それぞれ台数や期間の限定は明記されていませんから、一種の追加モデルと呼んでもよさそうです。

原稿執筆時点で検索すると、2004年モデルは3台、IIは5台見つかりました。すべて修復歴はなく、最安値は2004年モデルのtype Sで145万円。走行距離は3.2万kmです。

目で見えるところだけでは、そう驚くほどの特別仕様は施されていません。しかし、見えないところはかなり手が加えられています。スポーツの本当の意味がわかる大人のための一台。そうとらえてよいモデルです。
気になる方は、下の検索窓に「スポーツ・プレステージ・リミテッド」と入れてみてください。
 

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<カーセンサーnet編集部デスク・ぴえいる>