使い勝手の良さだけではなく、走行性能にも優れた7シーターミニバン

CONCEPT
ミニバンのイメージを超えた高い走行性能を実現
2Lクラスのミニバンにあって、走りの良さを前面に押し出す数少ない車がプレマシーだ。5ナンバーサイズを超えたボディ幅を採用することで、トレッドを拡大。しっかり踏ん張らせたスタイルとし、コーナリング性能を向上させている。室内には独特なカラクリシートを備え、使い勝手も良好だ。
MECHANISM
エンジンは2Lが中心で、上級グレードには2.3Lを用意
デビュー当初、2Lエンジンは通常のポート噴射だったが、2007年1月に直噴方式が追加。上級グレードには2.3L直4エンジンを搭載。ハイオク仕様とすることで、排気量以上のパワー感を得ている。ミッションは全車4ATでスタートしたが、直噴エンジンには5ATを投入。2.3Lも2007年9月から5AT化された。
EXTERIOR & INTERIOR
7人乗車を可能とするカラクリシートを2列目に装備
低めの車高+ワイドなボディが特徴。五角形グリルを中心とした表情には、欧州車テイストが漂う。インパネはシンプルでクールなデザイン。2列目席には「カラクリシート」を採用。一見、独立2座シートのようだが、左側席のクッション下に中央席が格納されており、展開すると3人掛けのベンチシートに変身。
DRIVING IMPRESSION
多人数乗車が多いなら、2L直噴モデルがオススメ
乗り心地はほど良く締まっており、過度な硬さは感じられない。2Lのポート噴射エンジンは、フル乗車時の登坂がやや厳しいが、2.3Lはあらゆるシーンで不足はない。ベストバランスは2Lの直噴エンジン搭載車。ポート噴射仕様より低速トルクがあり、ATも5速のため、燃費や動力性能は申し分ない。
2005年 2月/デビュー 2種類のエンジンを搭載して、全4グレードで登場
  • マツダ プレマシー フロントスタイル|人気中古車完全カタログ
  • マツダ プレマシー インテリア|人気中古車完全カタログ
左/20Cと20Fはすっきりとした外観デザインを採用。グリル下端にはアクセントとしてクロームモールがあしらわれた 右/随所にシルバー調パネルを採用したインパネ。センターパネルを手前に盛り上げ、視認性と操作性を向上させている
全乗員が心地よくコミュニケーションできる空間、高い走行性能、スタイリッシュなデザインの3つを目指し、2代目プレマシーが登場した。エンジンはすべて直4DOHCで、2Lと2.3Lを用意。グレードは、2L車に20Fと充実装備の20C、スポーティな20Sの3種が、2.3L車に上級グレードとなる23Sが設定された。トランスミッションは全車4ATで、駆動方式はFFのみ。室内は大人6人が快適に乗車できることを基本に、7人目の乗車を可能とするカラクリシートなど、使い勝手の良い装備が採用された。
  6月/特別仕様車 ベース車にスポーティかつ上質な印象をプラスした一台
  • マツダ プレマシー リアスタイル|人気中古車完全カタログ
  • マツダ プレマシー シート|人気中古車完全カタログ
左/ボディカラーには写真のカーディナルレッドマイカのほか、ファントムブルーマイカなど全4色が設定されていた 右/シートやトリム地はブラック。オリーブの内装色のベース車とは一線を画す、スポーティなイメージとなっている
20Cリミテッドは、20Cをベースとしたモデル。特別装備として、15インチアルミホイールやレベリング機能付きディスチャージヘッドランプが奢られたほか、専用色のカーディナルレッドマイカが採用されるなど、スポーティな印象が与えられていた。内装では、20Sにも採用されている上質な印象のブラックインテリアに加え、イモビライザーなども特別装備。オーディオレス仕様となっているのも、ベース車と異なる点だ。なお、新車価格はベース車の7.2万円高となる192万円だった。
  8月/グレード追加 4WDモデルの追加により、ラインナップがさらに充実
  • マツダ プレマシー フロントスタイル|人気中古車完全カタログ
  • マツダ プレマシー 4WDシステム|人気中古車完全カタログ
左/ヒーテッドドアミラーや氷結防止機能付きフロントワイパーを標準装備したほかは、外観上での変更は特にない 右/濡れた路面や雪道など、滑りやすい路面状況において、前輪と後輪のトルク配分を最適に制御する4WDシステム
2L車に、アクティブコントロールカップリング4WDシステムを採用した4WDモデルを設定。2WD/4WD切り替えスイッチにより、ドライバーの任意で簡単に駆動方式の切り替えが可能だ。
2006年 1月/グレード追加&特別仕様車 エアロパーツなどを装備したスポーティな2台が仲間入り
  • マツダ プレマシー20CS フロントスタイル|人気中古車完全カタログ
  • マツダ プレマシー ブライトスタイリッシュ リアスタイル|人気中古車完全カタログ
左/ボディ同色グリルを装備した20CS。グリル一体式の大型フロントバンパーと相まって、よりスポーティな印象だ 右/専用装備のクリアベゼルテールランプとスポーツマフラーが印象的な、特別仕様車ブライトスタイリッシュのリア
20Cをベースとした新グレード、20CSを追加。また、20Sに17インチアルミホイールや本革巻きステアリング&シフトノブなどの特別装備をプラスした、ブライトスタイリッシュも登場している。
2007年 1月/一部改良&グレード追加 新型エンジン+5ATのスポーティモデルを追加
  • マツダ プレマシー20Z フロントスタイル|人気中古車完全カタログ
  • マツダ プレマシー 直噴エンジン|人気中古車完全カタログ
  • マツダ プレマシー23S シート|人気中古車完全カタログ
左/ガンメタ塗装17インチアルミホイールなど、専用装備を満載した20Z 中/追加された直噴エンジンは、最高出力151ps、最大トルク19.7kg-mを発生 右/23S専用オプションとして、新たに濃赤茶系の本革シートも登場している
燃費性能&実用域トルクに優れた2L直噴エンジンと5ATを搭載した新グレード、20Zを追加。このエンジン+5ATの組み合わせは他の2L車にも採用され、ラインナップがより充実することとなった。
  9月/マイナーチェンジ FF車は5ATを採用し、走行性能の向上を図る
  • マツダ プレマシー フロントスタイル|人気中古車完全カタログ
ボンネットとバンパーをつないだ一体感のあるシルエット。新デザインのヘッドランプとともに、精悍な表情を作り出す
ボンネットとバンパーのデザインを変更。また、LEDウインカーランプ内蔵ドアミラーを採用するなど、質感が向上している。内装ではインパネデザインの変更や、視認性の高いホワイトイルミネーションメーターの標準化を実施。内装色も変更され、ブラックとサンドベージュの2色が設定された。このほか、ハンドリング性能を改善すべくサスペンションセッティングを変更するなど、走行性能も向上。全FF車はトランスミッションを5ATとしたことで、よりリニアな加速性能を実現している。
文:安藤 眞、ユニットクワトロ