ランドローバー ディスカバリー ▲「仕事で一人前になった証し」と田中さんが購入したディスカバリー。ラフに乗りこなせるスタイルが気に入っている

満足度を高めるなら、その道のプロに任せるのが一番!

美容師として、多くのお客さんのヘアスタイルをプロデュースする田中友喜さん。

愛車はランドローバーの2代目 ディスカバリー。これは田中さんにとって、初めての愛車だ。

美容師を目指し、学校に通っていた頃から大きな4WD車に憧れていた。

友人の中にはトヨタ ハイラックスサーフをはじめ、クロカン4WDを手に入れ遊びまわっていた人もいる。しかし田中さんは憧れを抱きながら勉強に明け暮れた。

学校を卒業してからも、いつか独立して自分の店を持ち、好きな車に乗ることを夢見ながら修業の日々が続く。

そして夢が叶い、自分の店を持つことに。その店も軌道に乗り、2年前に念願のマイカーを購入することにした。

「初めて乗る車を何にするか。すごく悩みました。最初は無難に国産車にするか、それとも最初だからこそ趣味を貫くか。悩んでいる時間はとても楽しかったですね」

一度は、修業時代に憧れた車をいじって楽しもうと思った。

しかし美容師としての経験から、田中さんにはある信念があった。それは“満足感を得るならプロに任せる”というもの。

「独立したとき、まだお金がなかったから店の内装を自分で手がけました。つくっているときは結構いい感じだと思っていたのですが、出来上がりがチグハグなものになってしまったんです」

その後、金銭的に少し余裕ができプロに依頼して改装をした。

「やっぱり全然違うんですよね。僕がこういうイメージだと話すだけで『こんなことができる。こういうものを使うとおもしろい』と可能性を広げて教えてもらえる。きっと車も同じだろうと」

田中さんは、感性の合うプロに任せることを選んだ。
 

ランドローバー ディスカバリー▲黒のフロントグリルにアクセントになっているバッジ。細部のこだわりが全体の雰囲気を形成していく

任せられる販売店との出会い

多くの人の髪を切っていると、お客さんが“やりたい”ヘアスタイルと、お客さんに“似合う”ヘアスタイルが必ずしも一致しないということがある。

きっと車も同じ。自分がカスタムしたい内容が自分に似合うかはわからない

それなら、信頼できるプロが“似合うよ”と言ってくれるものを選ぼうと考えたのだ。

田中さんは美容師としてお客さんと話をする中で、ある販売店と巡り合うことになる。

「車を探しているときお客さんに、こんな車に乗りたいというのを伝えたところ、『チープアップ』というスタイルを提唱しているショップがあると教えていただいて」

田中さんはさっそく店を訪れ、自分の考えていることを話してみた。すると、「だったらこれはどうだろう」とすぐに車を勧めてくれた。

それが、現在乗っているランドローバー ディスカバリーだ。

「あえてチープな雰囲気を出すことで他の人とかぶることはないし、街でも目を引く。一発で気に入りました」

希望を聞いて、すぐにこれを勧めてくれるセンスがピッタリだった。

「この人なら任せられるとピンときましたね。だからカスタムの話をしているときも、『こういう感じが面白い』という提案にすぐ『お任せします』と」

乗り出しの110万円という金額にも大満足だ。
 

ランドローバー ディスカバリー▲サイドのガラス部分にはアウトドアブランドのステッカーを貼りギア感を高める

バンパーを防水テープで補修。それがいい味を出す

実は田中さん、納車されてすぐにフロントをぶつけてしまい、バンパーの左側が割れてしまったという。

だが、傷ついた雰囲気も悪くないと思い、割れた箇所に防水テープを絆創膏のように貼りそのまま乗っている。

「デニムって履くほどに味が出てくるでしょう。それと同じ感覚かな」

田中さんの趣味はキャンプ、サーフィン、釣り。趣味で使い倒すほどに車は汚れるが、それも含めて味になっていると感じている。

「キャンプで食器を洗いに行き、テントサイトに戻ってくるとつい自分の車に見とれちゃうんですよ。『うん、カッコいい』って(笑)。もし、新車を買っていたらちょっと汚れただけでも気が滅入ると思う。気に入った車をラフに乗りこなせるのは楽しいですよ」

現在発売中のカーセンサー11月号では、田中さんのように、“個性が出せてかつフツーに乗れる車”を特集している。

自分の趣向に合った車を手に入れたオーナーや、人とかぶらない車を製作・販売するお店も多数掲載。

あなたにピッタリはまる“個性車”を、ぜひ誌面でもチェックしてみてほしい。
 

ランドローバー ディスカバリー▲ぶつけて傷ついてしまった部分も、“車のもつ味”として楽しむ
ランドローバー ディスカバリー▲趣味の荷物を載せる積載スペースとしてはもちろん、見た目の雰囲気を引き立てるアクセサリーとしての役割もあるルーフ
文/高橋 満(BRIDGE MAN)、写真/稲葉 真
高橋 満(たかはしみつる)

インタビュアー

高橋 満(たかはしみつる)

求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、 音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、 心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。 愛車はフィアット500C by DIESEL