スバル 新型レガシィB4 ▲2750mmのホイールベースを保ったままシャシーが一新されて、生まれ変わった新型レガシィ。リアデッキは高められて、ルーフから続くシルエットは流麗に。ウインドウ周囲のメッキモールがドアミラーへと続いている点がユニーク
スバル 新型レガシィアウトバック▲「アクティブアンドタフ」をキーワードに掲げて、デザインされたアウトバック。SUVテイストに欠かせない、ボディ下方のクラディングパネルと、フェンダーガーニッシュによって、躍動感が強調されている。存在感のあるルーフレールもチェックポイント

米国で生産と販売がスタート

7代目レガシィB4&レガシィアウトバックの生産と販売が北米で始まった。

同車は1990年代からスバルを引っ張ってきた看板モデルだが、世代交代を重ねるごとに、軸足が海外に移りつつある。

そして今回、お膝元ニッポンは完全に後回しになることがわかった。

スバルは2020年モデルとして、新世代レガシィB4(セダン)を2019年2月のシカゴショーで、レガシィアウトバックを同年4月のニューヨークショーで、それぞれ披露した。

着々と進んでいるSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)が用いられ、北米専売の3列シート車である、アセントから2.4Lターボを流用。

NAモデルとして、2.5L ボクサー4も継続設定されている。こちらは、直噴化など90%のパーツ刷新で、若干のパワーアップを果たしている。

組み合わされるCVTのパドルシフトで変えられる段数は、7速から8速へと増えている。

使い勝手が重視されるアウトバックはでは、CIマークに手をかざすだけで開けられる、ハンズフリー電動ハッチゲート、ワンタッチで操作できるトノカバーなどを採用。

ハッチゲート開口幅も広がり、ラゲージスペースを十分に使いこなすことができそうだ。

スバル レガシィ▲最高出力260psをマークする、2.4L ボクサー4直噴ターボ。独自のチェーン式CVTはパドルシフトが付いていて、まるで8速MTのように扱える
スバル レガシィ▲センタークラスターからドアトリムへと続く、水平基調のデザインによって、広々感が演出されている。上級グレードにはドライバーモニタリングシステムも用意。11.6インチの縦型ディスプレイもセールスポイント

装備は充実。静粛性も向上

内装では、11.6インチ縦型ディスプレイが上級グレードに備わる。アップルのカープレイやアンドロイドオートに対応していてスマホとの連携も図られる。社内WiFiも設定。

独自の安全装備、EyeSightには、北米向けスバル車として、初めて車線維持制御と先行車追従操舵制御が織り込まれている。

こうした快適装備の充実や、SGP採用と相まって静粛性も向上。

ウエザーストリップの改良や、遮音ガラスの起用、ウインドウガラスの板厚アップなどが図られて、高速走行時のノイズは3db低減しているという。

レヴォーグ優先の国内事情

7代目にあたる、新型レガシィB4&レガシィアウトバックの北米仕様は、2019年7月29日から生産が始まっている。

お膝元ニッポンでの発売を心待ちにしている方も多いだろう。

しかし、スクープ班が調べたところ、国内向けのモデルチェンジは、随分と先送りされるようで、最短でも2020年下半期まで持ち越されるようだ。

スバルとしては、2020年夏に発売予定の次期レヴォーグに注力する方針で、国内での販売台数が減ってしまったレガシィB4&レガシィアウトバックは後回しに、というわけだ。

日本での販売が待ち望まれるところだ。

※2019年9月13日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2020年10月
■全長×全幅×全高:4840×1840×1500(mm)
■搭載エンジン:2.5L ボクサー4 他
 

text/マガジンX編集部
photo/スバル