カーセンサー(雑誌)で毎月連載されている「Let’s Go! 車界科見学」。車に乗っていれば日常的に起こることの中に、疑問には思うが、知らなくてもお店や誰かがやってくれることがある。その中で、知ればナットク! の情報をGetしに、車界のプロの仕事を見学しに行く企画。
 

▲今回はペーパードライバー講習を実際に編集部が受講し、お話を聞いてきた ▲今回はペーパードライバー講習を実際に編集部が受講し、お話を聞いてきた

運転が必要だけど自信がない方に必見のサービス

運転免許は持っているけれど、車の運転はほとんどしていない、というペーパードライバー。JAFの調査によるとそんなペーパードライバー456人中、約65%が「運転がしたい」と回答している。子供の送迎や通院、買い物、お出かけなどのシーンで運転する必要性を感じているそうだ。

そのうち約半数が運転に不安を感じており、運転技能をどう取り戻すかが、運転再開の障害となっている。実は教習所や出張型のスクールには、ペーパードライバー講習というサービスがある。それぞれにメリットがあるが、今回は出張型の講習を行うプロの指導員に、講習の内容や、目安とする受講時間、かかる費用などについて聞いてきた。
 

▲今回お話をお伺いした、出張型ペーパードライバースクールを行う株式会社ウインクリエートの高橋亮さん ▲今回お話をお伺いした、出張型ペーパードライバースクールを行う株式会社ウインクリエートの高橋亮さん

Q.ペーパードライバー講習とはなんですか?

免許を取得してからまったく運転されてない方や、ブランクがある方が、自分で運転することができるよう、実車を使って行う運転講習です。指導員が同乗し、苦手なポイントをアドバイスしながら、車庫入れ、交差点での右左折など、運転する方のスキルに合わせて練習を行います。

例えば20年以上運転されていない方でも、エンジンのかけ方や、計器類の操作方法など初歩的なことから始めますので、長らく車の運転から離れていた方でも安心して受講できます。(ウインクリエートの高橋亮さん。以下、高橋さん)
 

▲最適な運転姿勢やミラーの調整など初歩からていねいに教えてもらえる ▲最適な運転姿勢やミラーの調整など初歩からていねいに教えてもらえる

Q.講習をどれくらい受ければ運転できるようになりますか?

講習を受ける方のスキルやブランクにより異なりますが、目安として15~20年間運転されてない方は1日に2時間の講習を3~4日間受けて頂くことをオススメします。延べ6~8時間、一般道を実際に走行する講習を受けることで大抵の方がペーパードライバーを克服しています。

講習を受けられる方は、一度教習所で指導を受け、免許を取得できていますので、講習で自信さえついてしまえば、意外とスムーズに運転できてしまうものです。(高橋さん)
 

▲希望があれば、一般道以外にも高速道路での講習も行う ▲希望があれば、一般道以外にも高速道路での講習も行う

Q.講習を受ける場所は? 費用はどれくらいですか?

講習は教習所や当社のような受講される方の所まで行く出張型のスクールで行われています。料金は受講先により異なりますが、当社の場合ですと2時間の講習1回につき1万5000円程度です。

まずは近場で講習を行っているところを見つけ、講習の料金や希望日、苦手なポイントなどを相談しましょう。教習所は教習車、出張型はマイカーを使用します。マイカーをお持ちでない方は、教習所で受ける以外にも出張型でレンタカーを用いて実施する場合もあります。(高橋さん)
 

▲マイカーで講習の場合も教習車のような簡易的な補助ブレーキを装着する ▲マイカーで講習の場合も教習車のような簡易的な補助ブレーキを装着する

Q.出張型のメリットってなんですか?

出張型スクールのメリットは、受講者のもとへ指導者が赴き、自宅や駐車場からスタートできるため、日常使う経路に集中して練習ができることにあります。

講習エリアの制限もないので、よく行くスーパーや病院、幼稚園など、講習内容をリクエストして頂くことも可能です。例えば、病院まで行き、実際にその駐車場で練習ができます。

また、セルフのガソリンスタンドでの給油方法や、早朝、夜間の講習をリクエストできたりと、何かと自由がきくところもメリットです。このような要望がある場合は、一度出張型を検討してみるとよいでしょう。(高橋さん)
 

▲行きたい場所で練習できるので、いざ1人で運転する際、非常に役立つ ▲行きたい場所で練習できるので、いざ1人で運転する際、非常に役立つ
text、photo/編集部 大平拓摩