トヨタ コンフォートシリーズが生産終了? あわせて新型タクシーが登場する?
2017/01/16
ユニバーサルデザインを採用し、全高1740mmに
トヨタは、ユーザーである事業者に対して、次世代タクシーの売り込みを始めた。
同車は、シエンタと並んで開発されてきた。プラットフォームは共有されるものの、使い勝手を配慮して、ボディや内装はタクシー専用に仕立てられている。
全高1740mmの背高ボディをまとう次世代タクシーは、一見すると不格好に思えるかもしれないが、これは快適性と、ユニバーサルデザインに配慮したパッケージングが織り込まれたからだ。トヨタとしては、街の景観に調和する息の長いデザインを目指したという。
左側リアには、電動スライドドアを採用
ロングセラーのコンフォートと違って、次世代タクシーの左側リアには、電動スライドドアが採用される(使用頻度の低い、右側リアは一般的なヒンジドア)。
上に掲載したパッケージ図から読み取れるように、ステップ高は、ライバルとなるであろう、日産 NV200より150mm低い320mmに抑えられ、コンフォートのドア開口部より52mmほど低い。
また、前後乗員間隔は1065mm、後席ヒップポイント高は、コンフォートより75mm高い660mmに設定。見晴らしの良さもアピールポイントに据えられる。
後席は広々、車いす利用者がそのまま利用可能
背後にLPGタンクが置かれるため、後席シートバックは固定式だが、クッションにはハネ上げ機構が、そして助手席にはタンブル機構が備わる。これは、車いす利用者がそのまま、乗車できるよう配慮した結果で、付属のスロープをスライド開口部に設置すれば、歩道から乗り込める。
広く一般的に使われるユニバーサルタクシーのように、車道に出る必要がなく、安全面にも配慮している点が良心的といえるだろう。なお、スロープと車いす固定ベルトはリアシート下に収納されている。
ラゲージ容量401Lを確保
短いノッチがついているリアは、ハッチゲートなのか、クラシックミニのような独立したトランクリッドが備わっているのか、判別しにくいが、じつは一般的な上開き式ゲートが用いられている。
四角い開口部のおかげで、スーツケースやゴルフバッグもラクに積めそうだ。また、ヒンジが前方に配置されているため、車体後方の空間が狭くても開け閉めできる。
ラゲージ容量は401Lを確保している。
LPGハイブリッドを採用、コンフォートシリーズは生産終了へ
パワートレインには、専用開発の1.5L LPGエンジン(最高出力74ps/最大トルク11.3kgm)と、電気モーター(同61ps/同17.2kgm)が与えられる。
このユニットのJC08モード燃費は、17.8km/L、実用燃費は11.8km/Lをマークし、いずれもコンフォートの2倍に達する見通しだ。これに伴って、LPGタンクの容量は94Lから52Lに縮小されるが、航続距離は2倍を想定。
次世代タクシーには、標準と上級、2種類のグレードが用意される。前者では、室内の加飾や高遮音性ガラス、天井サーキュレーターなどが省かれるものの、現行コンフォートには装備されていない、サイド&カーテンエアバッグ、セーフティセンスC、後席シートベルトバックル照明といった安全装備が揃う。
ナノイーや読書灯、足元イルミネーションなど、乗客に嬉しいアイテムが標準化されているのも朗報だ。一方の上級グレードには、メッキ外装パーツや、ダークブラウン基調の黒琥珀インテリアが採用され、ハイヤー需要にも応えられる上質感を併せ持つ。
次世代タクシーのオーダー受付は、2017年春から始まって、同年10月にも発売される計画。コンフォートシリーズの生産は2018年初頭をもって終わる。
※2017年1月16日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません
【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2017年10月
■全長×全幅×全高:4400×1695×1740(mm)
■搭載エンジン:1.5L 直4LPG+モーター
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